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LAの新鋭セレクトショップ〈Brother Brother〉。誰が行っても“快適に感じる”お店を目指す。│編集部Yのアメリカ通信 #3

毎年、年末年始はアメリカに滞在する編集部YがInstagramで見つけた、アメリカのローカルなお店やブランドをメールインタビューで深堀り! #3は2019年にロサンゼルスにオープンした新鋭セレクトショップ〈Brother Brother(ブラザーブラザー)〉。

ロサンゼルス南西部のウエスト・アダムスに店を構える〈Brother Brother〉は、グレッグ・オカワチ、ゲイリー・インジアンの二人が手掛けるメンズセレクトショップ。今回はお二人に話を伺ってみました。


(左から)Greg Okawachi、Gary Indjian

ーまずはBrother Brotherを手掛ける二人のことが知りたいです。二人の自己紹介と出会いを教えてもらえますか?

グレッグ:南カリフォルニア育ちで、若い頃からサーフィンやスケートボードなどのライフスタイルにハマっていました。ファッションに興味を持ったのも、そのコミュニティーにいた人の影響。ただ、ファッションに興味を持つのは周りよりは少し遅かったかもしれません。

ゲイリー:僕はロサンゼルス育ちで、思春期のほとんどは地元のパンクシーンで過ごしていましたね。

グレッグ:キャリアとしてはサンディエゴ大学でビジネスマーケティングの学位を取得した後はコピーライターとして広告の仕事をしていたんですが、数年後にメンズアパレルで働くことを決心しました。〈DeusEx Machina USA〉のアシスタントバイヤーとしてスタートし、その後は〈Banks Journal〉でLAでの小売業務をディレクションを担当していて。ゲイリーとはその〈Banks Journal〉で働いているときに出会いました。

ゲイリー:そのとき僕はロサンゼルスで〈Bridge & Burn〉の小売業務をマネージメントしてました。 グレッグとはすぐに意気投合して友達になりましたね。

グレッグ:そして、僕たちは数年間にわたりオリジナルショップとブランドをスタートする計画を立て、2019年に〈Brother Brother〉をオープンしたんです。

ーBrother Brotherのコンセプトは? ショップ名の由来も知りたいです。

グレッグ:〈Brother Brother〉は僕たちのバックボーンにあるブランド、音楽、映画、文化たちが交わる場所です。名前の由来はあなたとあなたの家族がつながっているのと同じ方法で、あなたは“何か”につながっているという思いから。お店に来ると、まるで親友の部屋や実家にいるような感覚を味わえるはず。どこか馴染みやすく、どんな人でも、何をしている人でも快適に感じる店作りを意識しているんです。

ゲイリー:スウェーデンの教育者ヤン・F・グンナルソンの言葉を借りれば、「creating a world where everyone feels expected and welcome(誰もが歓迎されていると感じる世界を作ること)」。お店があるロサンゼルスのコミュニティのつながりだけでなく、ソーシャルメディアのつながりも同じ。フィジカルでも、デジタルでも、僕たちの理想の世界を作るために頑張っています。

ー お店の説明文には「のんびりとした環境で自然な品揃え」と書いてありますが、セレクトにルールなどはありますか? 〈LITEYEAR〉や〈1733〉、〈FARFIELD〉など生産背景にもこだわっているブランドが多いように思いますが。

グレッグ:「長く使えて、満足するアイテム」をお客さんたちに届けることが大事だと思っています。だから、〈Brother Brother〉ではライフサイクルに関わるすべての人に最高の価値を提供する方法でアイテムを作っているブランドのアイテムをセレクトしてるんです。

ゲイリー:“すべてのものにはストーリーがあり、それらは全て語られるべき”だと思っていて。ブランドの作り手や、なぜそのアイテムが作られたのかなど、素晴らしいストーリーは語られるべきだし、僕たちはその話しをするのが大好き。お店でもソーシャルメディアでも、「なぜ私たちがこのブランドをセレクトしているのか」という話をよくしていますね。

ー“兄弟”と書かれたKanjiシリーズやワークパンツなど、クールなオリジナルアイテムもbrother brotherの魅力だと思います。

グレッグ:Kanjiシリーズやワークパンツなどは自分たちのルーツからインスピレーションを得て作ったもの。「兄弟兄弟」と書かれた漢字のアートワークは、日本とメキシコのハーフである僕のルーツからきていて、ワークパンツは学生時代の制服がイメージソースです。

「漢字のアートワークは、東京のあちこちで見られるインスピレーションを与える看板や、世界中のアジアのビジネスをイメージしたものです」/ KANJI HOODIE $110
「学校で着ていた制服をイメージしたワークパンツ。制服はDickiesのパンツを履かなければいけなかったので、僕と友人はいつも少しバギーで短めのパンツを履いて、クラシックなアイビーの “1950’s “ルックを目指していました。オリジナルではハードに履けるような丈夫なパンツにアレンジ」/ WORK PANT $148

ーウェブサイトで配信しているDIGEST(プレイリスト)という取り組みも面白いです。

ゲイリー:音楽は偉大なコネクターだと思いませんか? 人によって楽しみ方や大切にしていることは違う。友達や自分たちが今聴いているものを表現するためのプラットフォームとして、そしてうまくいけば他の誰かとつながることもできる。 今年はDIGESTとプレイリストをもっと充実させていきたいですね。

ー以前〈Rosa Unearthly Goods〉とコラボレーションを展開していましたが、他に注目しているアーティストやブランドなどはありますか?

グレッグ:創業1年目から、素晴らしいブランドやアーティストと仕事をできていると思います。ROSAは、大好きな黒澤映画にインスパイアされたアートを作ることができたからプロジェクトも楽しかった。僕たちは信じられないほど才能あるアーティストやデザイナーの友人に恵まれています。サンタバーバラの伝説的なアーティストのDJ Javierはアートを作ってくれたし、友達のHannah Chowはいつもグラフィックワークを手伝ってくれている。友達のYutaは〈The Inconvenience Store〉という素晴らしい小さなお店を出していて、僕たちとタコスの財布を作ってくれた……。友達や才能のある人たちとのコラボレーションはいつでもウェルカムですね。

ゲイリー:最近は友人のAndrew Conteとグラフィックを作りました。彼にグラフィックを作ってもらい、コラボレーションができたのはとても素晴らしいこと。僕たちのブランドを面白いと思ってくれる世界中の人たちとつながっていくのはとても刺激的で楽しいです。

ーお店では日本ブランドも取り扱っていますが、いま注目しているショップやブランドはありますか?

グレッグ:〈NEPENTHES〉のブランドたちは、時代を超越したユニークでスペシャルなものを生み出していると思います。また、〈BEAMS〉を代表するブランドもすべて素晴らしいと思うし、彼らのことも参考にしてますね。日本では中目黒がお気に入り。日本滞在中は〈WACKO MARIA〉のフラッグショップや、〈BREAKFAST CLUB〉、〈SUNDAYS BEST〉などによく行っています。大ファンなので、成長して、さらに人気になっていくのを見るのは嬉しいです。

ゲイリー:日本では新しいブランドやショップが続々とオープンしているので、その成長を見るのが楽しみ。例えば、奈良市のLight、Bolts Hardware、AKTR。これらのコンセプトやショップは、それぞれの空間でとてもクリエイティブで革新的なものばかり。これらをアメリカの市場に向けて、紹介していくのは素晴らしいことだと思います。

ー今後、ショップとして新しくやりたいことははありますか?

ゲイリー:常にショップの品揃えを充実させていきたいとは思っています。新しいアイテムを作るのはいつも楽しいけど、お店とブランドの関係を見失わないように、各セクションにはしっかり注意を払って取り組んでいます。また、2021年はグレッグのように、自分のアルメニア人やレバノン人のルーツをもっとショップに取り入れていきたいですね。

グレッグ:あとは新しくコーヒーショップの側面も見せていきたい。将来的にはラジオや音楽のライブ番組を立ち上げ、コロナウイルスが収束して安全になったらソーシャルプログラミングやイベントもやりたいかな。


Info
BROTHER BROTHER
住所:4565 W. Washington Blvd. Los Angeles, CA. 90016
営業時間:水曜〜日曜 11:00 – 19:00、月曜〜火曜(アポイントオンリー)
Instagram:@brotherbrotherla

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