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餅は餅屋、サングラスはメガネ屋?夏のサングラスをPROPSで探そう!【前編】

突然ですが、サングラスってどこで買ってますか? 「餅は餅屋」と言う言葉があるように、実はサングラスもメガネ屋で買うのが一番良いんです。そもそもの品数が多いのはもちろん、フィッティングやカスタムもできるし、何より店員さんの専門知識がスゴイ!
とはいえ、実際にお店に行ってみないとなかなかメガネ屋さんの良さが分かりづらいのも事実。そこで今回は中目黒にあるアイウェアのセレクトショップ PROPSに編集部が突撃。オーナーの今井太輔さんに、編集部2名のサングラス探しをお手伝いしていただきました。まずは編集部・杉山が接客を受けた前編をどうぞ!

アイウェアのセレクトショップ「PROPS(中目黒)」のオーナー。アイウェアの悩みに、真摯に答えてくれるアニキ的存在。

「地味シュプ」連載でもお馴染み、編集部のカルチャー担当。顔は細め、視力はちょい悪め。昨年10年ぶりにサングラスを購入したらしい。
編集部・杉山(以下、杉山) 今日はPROPSさんに置いてある100種類以上のサングラスから、今年の夏にかけたい一本を見つけたいと思います。いつも「サングラスが欲しい」というお客さんにはどんなことを聞いているんですか?
今井太輔(以下、今井) 最初に聞くのは、度入りと度なしどっちにするかですね。続けて聞くのが、レンズの色を薄くするか濃くするか。杉山さんはどっちですか?
杉山 度なしのサングラスは持っているんですけど、視力が悪いとやっぱり使い勝手が悪くて……。だから、今回は度ありが欲しいです。レンズの色はまだ迷ってますね。

今井 本当に薄いレンズだとこのあたりになります。最近だとマスクと合わせたときに怪しくならないよう、濃いレンズより目が少し透けるくらいの薄いレンズを選ばれる方が多いですね。
杉山 “ちょっと透ける”くらいが良いんですけど、ここまで透けなくてもいいかな〜。あとフレーム形ではなく色の希望なんですが、去年買った〈A.D.S.R〉のサングラスより、もうちょっと黒っぽい感じが欲しいです。

今井 なるほど。ちなみに度入りを選ぶ場合はサングラスだけでなく、メガネフレームからも選べますよ。サングラスのレンズにしたときを想像しづらいのが難点ですが……。杉山さんはお顔が細いので、こういうのはどうですか? 小さめの黒縁です。


杉山 あ、いい! 今はこういうストレートなサングラスみたいなやつが欲しいかも。これはどこのブランドですか?
今井 〈アイヴァン(EYEVAN)〉です。フレームの形は杉山さんが持っている〈A.D.S.R〉のモデルに近いけど、もうちょっと太くて、色は希望の黒。持っているモデルと似たサングラスってかけたときにも違和感が出づらいんですよね。
杉山 見慣れているっていうのも大きい要素なんですね。そういえば最近トレンドとしてはボリュームがあるフレームが少し来ている気がしていて。ボリュームあるサングラスもちょっと試したいです。
今井 うちに置いてあるサングラスの中では、杉山さんの顔に合う“小さめのサイズ”に“濃いレンズ”は少ないんですが、例えばメガネフレームにカラーレンズを入れてカスタムすればイカツイ感じになるのもあります。このあたりとかどうでしょう?


杉山 これもいいけど、確かにサングラスにしたときのイメージがしづらいですね……。
今井 じゃあ、サングラスも。この〈トム フォード(TOM FORD)〉のサングラスは結構イカツイです。

杉山 イカツイ! これ、おトムなんですね……。
今井 「お金持ってますよ感」は出ますよ(笑)
杉山 いや、その感じは出したくないので大丈夫です(笑)

今井 あとは少し目が透けちゃいますけど、〈ボストンクラブ(BOSTON CLUB)〉のこれもおすすめです。元はメガネのフレームなんですけど、大きさ、色は希望の条件に合うと思います。ジャパンブランドで日本人向けにアレンジされているモデルなのでかけ心地も良いですよ。
杉山 確かに、かけ心地がいい! 鼻パットがあるとやっぱり良いですね。
今井 あと、メガネのデザインというのも大きいかな。メガネは一日中かけることを前提に作られているから、軽くてかけ心地が良いものが多いんです。それに比べて、サングラスはデザイン重視のものが多く、かけ心地はラフに作られているイメージ。
杉山 へー、それは知らなかった。確かにメガネと違って、サングラスは一日中かけないですもんね。
今井 サングラスって外した後にケースにしまわず、そのままポケットやバッグに入れちゃったりする人も多いんですよね。メガネをかけてる人はメガネがないと困っちゃうんですけど、サングラスはなくても困らないのでラフに扱いがちというか。
杉山 なるほど、そういう性質もあるのか。

今井 実はサングラスに慣れている人ほど、細かく作り込まれているものより丈夫なタイプを買う人が多いんですよ。今かけてもらった〈ボストンクラブ〉のサングラスだと「フレームが曲がっちゃいそうだから」っていう理由で買わない人もいます。メガネ屋が言うのもあれですけど、僕もポケットに入れちゃうんでフレームやテンプルが丈夫なタイプのサングラスしか持ってないです。
杉山 (笑)


今井 太くてゴツいやつだと〈モスコット(MOSCOT)〉にもありました。杉山さんの好きな鼻パッド付きで、小さめの46サイズ。そのサイズで濃いサングラスはレアです。
杉山 やっぱり鼻パッド付きだとしっくりきますね。そしていろいろ試していたら、もっとレンズが薄くても良いかもって思い始めちゃいました。

今井 同じモデルで薄いのもありますよ。今の濃いレンズが透過率15%くらいで、薄い方は透過率50%くらいですね。50%だと目が少し透けて、それなりに眩しくないです。
杉山 なるほど、なんとなく目安が分かりました。今回は50%くらいが欲しいかな〜。


今井 〈MOSCOT(モスコット)〉のレムトッシュで、日本限定モデルです。これも最初に出した条件はしっかり揃ってます。
杉山 うーん、これもいいですね……。この形って結構ポピュラーですよね。さっきアイヴァンにもなかったですか?
今井 ほぼ同じ形で鼻パッド付き、それもアジア向けのちょっと大きいやつがありますよ。モスコットよりは少し予算も控えめです。個人的に品質はアイヴァンの方が良いと思いますよ(笑)
杉山 え? そうなんですか?
今井 僕が言う「品質」っていうのは入荷時の状態のことですけどね。海外製のものは入荷した時に形がガタついてたり、細かいキズがついてたりすることが多いんですよ。だから検品をしっかりして、形を温めて戻してからじゃないと店頭に出せない。でも日本製はほとんどそういうことがないので、手間をかけずにすぐ出せるっていう。

杉山 インポートってチェック厳しそうイメージありましたけど……。
今井 本国で検品した後に日本へ輸送して、それをそのままお店に送ることが多いんですよね。だから輸送中に傷ついちゃったり、あとはそもそも検品が日本の基準に達してなかったりする。ここだけの話、そんな状況なのでたまに服屋さんに行くと、ガタガタになっているサングラスも見かけますよ(笑)
杉山 お店に行くとたまに遭遇しますね、ガタガタのやつ。
今井 そういった面でも基本的にサングラスはメガネ屋で買うのをおすすめします。掛け心地が悪いな〜と思っても、調整して挽回できることもありますしね。度なしのサングラスでもそれは一緒です。
杉山 まさにこの企画の趣旨がそこです。サングラスを試着してみて「なんとなく似合わないな〜」とか「フィットが合わないな〜」みたいな人にはぜひメガネ屋さんに行ってほしいですね。

今井 で、結局良いのは見つかりました?(笑)
杉山 一周して一番最初にかけたアイヴァンか、それともさっきのモスコットか……。あっ、そこにあるアイヴァンのブルーレンズも試してもいいですか?


今井 どうぞ、ちょうどいいブルーです。
杉山 むしろ、レンズはブルーが良い……。あと、いろいろ掛けてきた後だから感じることですが〈アイバン〉って鼻パッドがないモデルでもかけ心地良いですね。
今井 このモデルにしますか?
杉山 ……。実はモスコットが一番好きでした。ひねりがなさすぎるから、アイヴァンって言いたくなる気持ちもあるんですが……。
今井 そういえば、この前お店に来た女性のお客さんは、彼氏から「アイヴァンなんか絶対にするな。モスコットかジュリアス タート オプティカルにしろ」って言われたらしいんです。いろんな意味で「なんですか、それ?」みたいな話をしてました(笑)
杉山 たしかに意味が分からないですね(笑)
今井 そこまでサングラスに詳しくない人ほど、そういう偏見に陥りがちな気がします。じゃあ、話の流れ的にアイヴァンにしますか?
杉山 いや、モスコットで良いです(笑)

Info
PROPS
住所:〒153-0042 東京都目黒区青葉台1丁目13-11 ライラックハウス 2F
営業時間:12:00 ~ 20:00
電話番号:03-6416-5573
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