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古着で探す冬アウター。アンダー2万円でかっこいいやつ教えてください!

今さらですが、冬のアウターって高くないですか…?何かと物入りな時期だけに「今年は去年買ったアウターのままでいいかなー」という方も多いはず。そんな時こそ目を向けたいのが古着という選択肢です。他人と被りにくいし、新品メインのコーディネートのアクセントにもしやすい。そして何といってもやっぱり安い!(←これ大事)

そこで今回はいつもと趣向を変えて、2万円以下で買える古着の冬アウターをご紹介。案内人は老舗の古着屋「BerBerJin」のディレクションに携わり、今年から自身の「instantbootleg store」をスタートさせた坂本一さんです。百戦錬磨の坂本さんにしっかり暖かい古着の冬アウターを3着見繕っていただきました。ご本人によるスタイリングを交えてどうぞ!


坂本一さん(instantbootleg store)

「Levi’s」からキャリアをスタートさせたのち、原宿「BerBerJin」にて8年余り古着業界に携わりバイイングを経験。セレクトショップ「FAN」を経て、2020年に自身のwebショップ「instantbootleg store」を立ち上げる。お店のテーマは“素敵な小遣いの使い方”。

1.オランダ軍のSOFTY JACKET(¥16,500)

NETHERLANDS Army / SOFTY JACKET(DEAD STOCK)
近年のオランダ軍のミリタリージャケット。英アウトドアメーカーsnugpak社が開発した高機能中綿「SOFTY」を採用している。折り畳んで収納できる袋も付属。裏返すとセージグリーンからコヨーテカラーになるリバーシブル仕様。

―まずは現行のオランダ軍のミリタリーアウターを選んでいただきました。この一着の魅力はどこでしょう?

そもそも、僕がよく言うのはミリタリーって、車で例えるならF1なんです。全ての最先端の技術がまずミリタリーの分野で使われる。民間に下りてくるのはその後です。何年か前から主流になり出したプリマロフトもそんな素材。この一着も中綿にはプリマロフトに似た「SOFTY」という素材を使用しています。なので、大げさな見た目じゃないのにしっかり暖かいていうのがまずひとつ。

カットソー / JIL SANDER、パンツ / Maiden Noir、シューズ / HESCHUNG

―確かに最近はダウン以外の高機能素材が色々あるようです。ただ、両者を比べた時に結局どちらがいいのか、イマイチ分かりにくいです…。

そこは選ぶ人のライフスタイル次第ですね。車で移動することが多いのか、徒歩が多いのか。手入れにどれだけ気を使えるかでも違いますし。パッと着た時にすぐ暖かいのはダウンです。ただ、手入れは少し面倒ですよね。そんなダウンに対して、今回の「SOFTY」のような素材のメリットはまた少し違います。

―具体的にはどういうメリットがあるのでしょうか?

例えば、家から最寄りの駅まで何分かかります?もし10分程度だったら、このジャケットを着て家を出た瞬間は正直少し寒いと思います。でも歩いて駅に着く頃にはポカポカになっていますよ。で、電車の中は暑いので、ジップを開ける。そうすると、スーッと熱が逃げていく。要は自分のその時の熱エネルギーをそのまま保温性に変えてくれる素材。なので、徒歩や電車での移動が多い人にはすごく合った一着なんです。

―店内や電車の中で暑すぎないというのはいいですね。日本の都市部なら特に活躍してくれそうです。

上記の利便性やギア的な要素はわかりやすいメリット。そこを踏まえた上で、もう一回ファッションとしても捉え直してみようよというのが僕の提案です。今までプリマロフト系って、コートやダウンジャケットのように着丈が長く、ボリュームがあるシルエットばかりだった。これは着丈が短めのブルゾンタイプというのがいいなと。

―そう言われればそうですね。

つまり、ミリタリーものでありながら機能に寄り過ぎていないし、かといってファッションにも寄り過ぎていない。ボリュームが控えめなので、今回のコーディネートのように、ローファーにスラックスなどのきれいな感じで合わせても決まる一着だよっていうのがもうひとつのポイントですね。

2.〈ウールリッチ〉の中綿入りマウンテンパーカー(¥13,200)

Woolrich / INSULATION MOUNTAIN JACKET
70年代の〈ウールリッチ〉のマウンテンパーカー。よくあるフード一体型ではなく、スタンドカラーというのがユニーク。instantbootleg的には今一押しのアウター。お店のwebではグリーンやタンなどの色違いもセレクトしている。

中に着たフリースジャケット / ARC’TERYX、パンツ / O-、シューズ / New Balance

―次に選んでいただいたのは〈ウールリッチ〉のマウンテンパーカーです。

元々オールドなマンパはお尻まで隠れる形になりますが、今回のはちょっとめずらしいロング丈。なので、着丈はさらに長めです。袖もちょっと長いですね。なのでマンパなんですが、コートのような雰囲気がある。あとはシンサレートという中綿が入っています。結構暖かいんですよ。

―普通はマウンテンパーカーって中綿入らないですよね?

入らないですね。〈ウールリッチ〉では、中綿なし、ちょっと入っているやつ、さらに今回のように結構入っているやつの3種類があるみたいです。実は、中綿入りのマンパって〈ウールリッチ〉と〈エディーバウアー〉くらいしかリリースしていないんですよ。

―そうなんですね!坂本さんはなぜ今このマウンテンパーカーに注目しているのでしょう?

ここ何年か、フィッシュテールのモッズパーカーが流行ってるじゃないですか。フードを外してスタンドカラーで着るスタイル。かっこいいですよね。このアイテムもその延長で捉えているんですよ。これ、本来は取り外しのできるフードが付いているんですけど、あのモッズパーカーの文脈で着るならフードは別にいらないよねていう。

―確かに、がばっと着る感じが似ています。それでいてミリタリーではなくアウトドア出自というのが新鮮ですね。

そもそも、ひと口にアウトドアといってもすごく多様な言葉じゃないですか。そのブランドがどのフィールドでの着用を想定しているのかって全然違う。〈ノースフェイス〉は山だし、〈ヘリーハンセン〉だったら海上のヨット。そんな中、〈ウールリッチ〉や〈エディーバウアー〉はどちらかと言うとタウン寄りなんです。本気のエクストリームギアもリリースはするけど、実際みんなに親しまれているのは街で着られる普通のネルシャツだったりする訳です。

―坂本さん的にはタウン寄りのアウトドアブランドも面白いよということですね。

つい見落としがちなブランドだけど、今の温度的にもちょうどいいのかなと。大体、昔のマンパの見た目なんて大体同じに見えるじゃないですか。基本的にフード一体型の形が普通だし。でもじっくり見ていると、スタンドカラーのやつがたまに出てきたりする。そういうものを今着たい服としてピックアップして、どう面白く紹介できるかが古着を提案する上での腕の見せどころなんです!

3.〈エディーバウアー〉のダウンベスト(¥13,200)

Eddie Bauer / Expedition Vest
黒タグの〈エディーバウアー〉のエクスペディション(探検隊用)ダウンベスト。風や雪の侵入を防ぐガードが袖の内側に付く。フロントポケット側面は手を入れた時に暖かいハンドウォームポケット仕様。

―ダウンベストって着ない人は全く手に取らないアイテムのイメージです。

そうですか?前に流行った時期はありましたけどね。10年くらい前かな。前職(BerBerJin)の時もノースのダウンベストとかガンガン売れてましたよ。ロッキーマウンテンとか流行った時かな?あれだけだと結構寒いと思うけど、みんな着てましたよね(笑)

―確かにロッキーマウンテンは昔よく見かけました(笑)

でも最近はダウンベスト自体そんなに着てる人を見かけない。そろそろちょうどいいアイテムなのかなと。あと、男には手ぶらの美学みたいなものがありますよね。たくさん入るものが好きというか。フィッシングベストがついこの間まで流行っていたのもそういう理由だと思います。実用性という裏付けがちゃんとあって、なおかつ見た目もちょっと新しく見えた、ていう。

中に着たデニムジャケット / Lee × oasis、パンツ / Maiden Noir、シューズ / Buenos Aires Factory

―確かにメンズは世代やファッションの嗜好を問わず、手ぶら願望がどこかであるかもしれません。

最初に誰かがフィッシングベストをファッションとして着だした時は「え、何それ?」って思った人のほうが多いと思うんですよ。でも少しずつ着る人が増えるにつれて、抵抗を感じていた人も手に取るようになる。そうやって見慣れないものに対して免疫が付いていく。フィッシングベストの冬バージョンと考えれば、ダウンベストにもすでに免疫は付きつつあるのかなって。

―フィッシングベストの流行からスライドしてダウンベストを捉える発想はなかったです

ダウンベストを一番上に着ることによって、当たり前ですがアクセスできるポケットが増える。コーディネートの見た目も面白くなりますしね。今回はまずGジャンに合わせてみたけど、真冬であれば着丈が長いコートにレイヤードしてもかっこいいですよ。

―えっ。着丈が長いコートですか?

はい。2つ目のコーディネートはみんなが持ってそうで、なおかつ自分もやるだろうなっていうブラックのナイロンのアウターの上に重ねてみました。寒くなるにつれて出番が減る、ちょっと薄手のコートの上に羽織ってもハマると思います。それが気恥ずかしいという人は、下に着るアウターとダウンベストを同色で合わせてみてください。黒×黒とかね。絶対かっこいいんで。

ナイロンジャケット / EBTEK、パンツ / Maiden Noir、シューズ / Buenos Aires Factory


instantbootleg store
WEB:
https://instant-bootleg.com/
INSTAGRAM:
https://www.instagram.com/hajime0722/

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