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【interview】溢れるほどのこだわりとミニマルな外観「STORE CATCHBALL&SONS」
祐天寺と中目黒の中間ほどにある「Catchball&Sons(キャッチャボールアンドサンズ)」初の直営店。今回は、デザイナーでありオーナーの西岡さんにお話を伺った。
今注目の若手ブランド「Catchball&Sons」
キャッチャボールアンドサンズ。一度聞いたら忘れられないこのブランドは、2013-2014秋冬にスタートした、まだ新しいブランドだ。“物語のある洋服”をキーワードに、「着用者=読者」と考え、そのプロダクトに潜ませた「ディティール=伏線」で読者の所有欲を掻き立てるモノを創造するというコンセプトのもとコレクションを発表。一枚に凝縮されたディテールにオリジナルのテキスタイル、時代性を超えたデザインが服好きに選ばれ、今注目を浴びている。
フルラインナップにアーカイブ、更にはセレクトも
今回取材したショップは、ブランド初の直営店。人通りの少ない場所にしたかったというお店は、高い天井が開放的で、もとはアパレルの事務所だった場所を改装している。アトリエも兼ねていることから、コレクションのフルラインナップの他、過去シーズンのアーカイブも並び、「アレフルード(A(LeFRUDE)E)」など一部セレクトも展開。サイズもXSまで揃いレディースにも対応している。また、ショップの入り口スペースは、盛岡のセレクトショップ「LOCALERS(ロカレール)」のショップインショップとなっている。なおこのスペースは、人の繋がりを生む場として新たな展開も予定。内容は年明けに期待とのこと。
こだわりを重ねながらもミニマルに進化
ブランドの根底にあるトラッドの要素に加え、モードのニュアンス。テキスタイルだけでなくボタンなどの付属、さらには下げ札までも手押しの活版印刷にするなどオリジナルが多いこのブランドは、凝りに凝ったものづくりながら、シーズンを重ねるごとにミニマルに進化している。特に定評のあるジャケット・コートは、テーラリングを得意とする東北の工場で縫製。デザイナー自身が仕上げまで立ち会いチェックされるアイテムは、抜かりがなく、ボタン、ポケット、衿吊り、ラペルなど、探すほどに細かいディテールが見つかるほどだ。
アイテムピックアップ
CASHMERE MELTON JACKET ¥73,000
カシミアのメルトンを用いたジャケット。ヘリンボーン柄の切り替えが印象的で、野球のボールを模したボタンや、内ポケットの隠れボタンまでオリジナル。ラペルに毛芯を使っているので品のある立体感に。
STANDARD TROUSERS ¥22,000
シーズンごとに少しづつアップデートを加えている定番のパンツ。張りのある生地に適度な光沢感が人気で、ワンサイドだけジップが付いているので使いやすさも◎。
服を作る上でこだわりを持つことはデザイナーの使命と言える。そしてそれは着る人にとって喜びとなる。このブランドの服には、溢れるほどのこだわりが一枚に詰まっており、その気概は年を経ても色あせない強さがある。ぜひショップでデザイナーの話を聞きながら、一枚にかけられた思いを感じて欲しい。
STORE CATCHBALL&SONS
東京都目黒区中目黒5-22-9 アイハラビル1F
TEL.03-6883-8167 OPEN.14 :00~21:00(定休日.水曜日)
STYLER
Text.Koichi Kondo