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【Interview】国境・文化を超え、長く着られる逸品を 吉祥寺のセレクトショップ「ROL」
ファッションはもちろん、食も豊富でありながら、緑も多く、住みたい街として常に人気の吉祥寺。そんな街で、日々の生活に良いアクセント(リズム)をつけたいという願いを込めたセレクトショップ「ROL(ロル)」(Rhythm of Life)がある。今回は、このショップのスタッフである葛西さんにお話を伺った。
─ 知る人ぞ知る、吉祥寺の新スポット
ショップは、ファッションのお店が多い西口エリアではなく、吉祥寺駅の北東側、ヨドバシカメラとローソンの間の道をまっすぐ行った先にある。いわゆる歓楽街として栄えたこのエリアは、最近ではカジュアルな飲食店やアンティーク家具店など新たなショップが生まれている新スポットだ。
もともと同じ職場だったメンバーで始めたお店は、什器や壁も自分たちで作った愛着のあるもの。オリジナルは作らず、セレクトに特化したお店をやりたいと2006年にオープンし、買い物になじみのない場所ながら多くのファンを魅了している。
─ 国境・文化を超えた確かなセレクト
ブランドは「FRANK LEDER」や「EEL」など服好きの定番ブランドから、 カットソーから始まった「CURLY」など、ものづくりの背景が伝わるマニアックなものまで揃う。
他にないものが多いことも魅力の一つで、スウェーデン発のアウターコートブランド「STTUTTERHEIM」や、イギリス発でテーラリングとミニマムなデザインに定評がある「HARRIS WHARF LONDON」など、セレクトは国境・文化を超える。
─ ブランドに固執せず、長く着れるという視点
アイテムは、流行に流されることなく、長く着ることができるという視点を重視しながらも、今の自分たちの気分を反映。有名なブランドではなくても、ベーシックを押さえ、しっかりと作りこまれた服。気が付けばデザインなどの視覚だけでなく、テキスタイルなど触覚で楽しむものも多くなっているという。
「こう着るべき」というスタイルも限定せず、良いと思ったものを純粋に紹介するセレクトが、ブランドに固執しない洋服好きを足しげく通わせている。
─ アイテムピックアップ
〈KESTIN HARE〉
ウールのチェスターコートは、裏地に異素材をボンディングすることで立体的に。またその特性を活かし、切りっぱなしになったラペルや袖口がアクセントになっている。内側のパイピングも丁寧かつ上品な印象。なお、同ブランドは2015年春夏に「common people」から、デザイナー自身の名前に改名している。
「決して来やすい場所ではないお店。せっかくなら、試しに色々と着て欲しい。」という葛西さんの言葉の通り、このショップのアイテムは実際に着ることでより良さが実感できる。素材のギミック、ボタン・ポケット・タックのディテールなど、視覚・触覚をフル稼働して得られる新たな気付きや驚きは、服好きにとって至福の時間となるだろう。
ROL(ロル)
東京都武蔵野市吉祥寺本町1-26-1 JK吉祥寺ビル105
TEL.0422-20-4555 OPEN.12:00 – 21:00(定休日.火曜日)
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Text.Kochi Kondo