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抜群の万能感と馴染みやすさ。学芸大のLINKSに聞く、『crepuscule (クレプスキュール)』をみんなが着る理由。
そのショップの顔とも言える、その店だけに置いているブランド。ひとえにブランドと言えど、取り扱うショップが違えば取り扱うアイテムも異なり、そして展開するサイズまで違うものです。着る人が違えば洋服の表情が変わってくるように、置いているお店が違えば洋服の表情が変わってきます。それもこれも取り扱うに至ったお店の方の思いがあるからこそ。
あのショップにはなぜあのブランドが置いているのか…?そんなことをインタビューしてきました。今回は東京・学芸大学のセレクトショップ「LINKS (リンクス)」のセールス・酒井さんに、店の顔と言えるブランドについての魅力をお伺いしていきます。ブランドは『crepuscule (クレプスキュール)』。最近多くのブランドがリリースしているドロップショルダーの代名詞というブランドですが、果たしてプロはどう見ているのでしょうか…?
・「パイオニア的な存在としての強さがありますね」
─ Instagramでいつも格好良いスタイリングを見て惚れ惚れしているわけですが、その中でもcrepusculeをよく見かける印象です。crepusculeはいつ頃から取り扱っているんですか?
オープン当初からやっているので、丸2年ですね。ショールームのオーバーリバーで働いている方とバイヤーの半田がもともと前職で知り合いなんですよ。そこのつながりもあってやらせてもらっています。『bagjack (バッグジャック)』や『the Sakaki (ザ サカキ)』、『ACRONYM (アクロニウム)』もオーバーリバーがあってのことなので、その意味でつながりはしっかり持たせてもらっていますね(笑)。
─ たしかに、店内を見渡せばその通りですね(笑)。中でもcrepusculeはLINKSにおいてどういう立ち位置ですか?
他のブランドが結構癖が強いんですよ(笑)。なのでそこに取り入れやすいブランドだと思います。インナーとしてもそうですし、一枚で着てもそうですし、何かと万能ですね。
─ Instagramでも登場回数が多いのはそういうことでしたか。スタイリングとしてもですが、季節問わず着れるのも魅力の一つですよね。
そうですね。春夏はコットン素材、秋冬は厚みのあるコットン素材やウール素材と引っ張りだこですね。あとは他のブランドが使ってこなかった鹿の子の編み方を取り入れたというのもポイントです。そして何より自宅で洗濯できるニット、という提案が新しかったんですよね。今となっては他のブランドもありますが、その中でもcrepusculeはパイオニア的な存在としての強さがありますね。
「この生地でこの縫製であれば、あの工場が良い」
─ 僕も最初はcrepusculeという認識があります。もともと自分自身が自他共に認める典型的なB型で面倒くさがりなんですよ。なので当然クリーニングを要するニットも扱いづらいと(笑)。そんな中洗濯機に入れても安心なcrepusculeは自分にすごくフィットしましたね。デザイナーはどのような方なのですか?
男女の2人のユニットとして活動されている方です。もともとはドメスティックブランドのニットの下請けのような活動をしていたんですよ。もちろん今でも多くのブランドにおいてもご活躍されています。
─ おお、ニット街道を歩んできたプロですね。
そうです、そうです。「この生地でこの縫製のものを作るのであればあそこの工場が良い。」というように、生産背景もよく知っているニットの専門家ですね。ニットへの理解が深いと出てこない知識の持ち主だと思います。そのため、やっぱり、質も良いんですよ。さらに価格も手頃に抑えることができている。着てもそうですが、見るだけでも他のブランドにはなかなかできないことをしているなーと思いますね。
「この値段でこの作り?!」
─ かっこいいですね。ニットのプロが織りなすニットブランド。色味も特徴的ですよね。
そうなんですよ。この色味も他には無いcrepusculeならではのものです。デザイナーのお二人自身が柔らかい雰囲気の持ち主なんですよね。それがそのまま出ているっていう。
─ あぁ、やっぱり洋服にもそういった部分があるんですね。形容しがたい色味ですよね、ほんと。それこそ「ホワイトはホワイトだけど〜なホワイト」みたいな。魅力的です。どんな方々が買われていくのですか?
年齢は上から下まで、そして女性もですね。幅広いと思います。「この値段でこの作り?!というように特に大人の方はびっくりして買われていきますね。最近はブランド自体が大人の方にももっと着て欲しいということで、スリットを無くしたデザインに加えボックスシルエットの形のアイテムをリリースしています。夏用の半袖アイテムもそろそろなので楽しみですね。
LINKS
今年で2周年を迎えたわざわざ通いたくなる学芸大学のセレクトショップ。クセが強いアイテムを多く取り揃えるラックからは出色のオーラが放たれ、類稀なセンスでそれらを合わせるスタイリングが非常に魅力的。一方でキャッチー、一方でコア、という両軸が成立するのは、キャラが違うバイヤー・半田さん、セールス・酒井さんがあってのお店であるからこそ。スタイラーのアカウントはこちらから。
東京都目黒区五本木2-42-5 1F(GoogleMap)
TEL.03-3791-7160 OPEN.14:00-21:00(平日)12:00-20:00(土日祝日)
Photo.Yuya Iwasaki , Text.Shunsuke Mizoguchi