FEATURE
『meanswhile』から解く、セレクトショップ LITTLE TOKYO (リトルトーキョー)
「ディテールにデザイナーの意志を感じられれば、もう決まったも同然です。まずもって、自分たちに基準というものはそもそも設けていません。自分たちが欲しいか欲しくないのか、これが全てです。」
表参道から一本、その喧騒とは裏腹に、落ち着いた雰囲気の場所にお店を構えるセレクトショップ「LITTLETOKYO (リトルトーキョー)」。“古き時代を知り。今を感じとる、新しいそこへ繋ぐ挑戦をし続ける”がテーマの若手ブランドのみを取り扱うショップです。今回は同店が、16SSから取り扱う『meanswhile (ミーンズワイル)』のセレクトについてのお話をお伺いし、LITTLETOKYOの精神を解いていきます。
・トレンド≠提案したいモノ=自分たちが欲しいモノ
・セレクトの基準は?
「まずもって、自分たちに基準というものはそもそも設けていません。自分たちが欲しいか欲しくないのか、これが全てです。どこのショップもそうだとは思うんですけど、いざお客さまが来た時にさして自分たちが欲しくないものを売るというのは不自然ですよね。会社のことを思ってマウンテンパーカーが流行る雰囲気があるというのは一応感覚的に把握していますが、そこが起点ではありません。」
会社を経営している以上避けられない問題として出てくるのが予算。それを効率良くクリアするためにはトレンドアイテムをセレクトするのが一つの定石であるわけですが、あくまで自分たちの視点でモノを選ぶという同店。自分たちが欲しくないモノは売りたくないという単純明快な公式に、時代・トレンドに寄らず、ブランドと共に時代を作っていくという気概を感じます。
・展示会でのLITTLETOKYO
・お二人で展示会を回るんですか?
「ゼロベースで自分たちが着たいものをしっかり提案したいからこそ展示会では全部のアイテムを着ます。それこそ2人で同じブランドを入れ違いで行って、2人の意見が合ったらセレクト決定です。100のうち80は意見に相違がありますが(笑)それだけに2人の意見が合致したときには自信が湧いてきますね。」
ここでも効率化を至上とする経営とは相反する2人。展示会場でのお二人の行動にもそれが表れます。
「展示会の会場では2、3時間居座って試着し続けています。かなり迷惑だとは思うのですが(笑)展示しているアイテム以外のモノも着ようとして、それは違いますよ、なんて言われたりも…(笑)まぁ、これはもう僕たちリトルトーキョーの意地ですよ。」
・LITTLETOKYOがセレクトする『meanswhile』
・meanswhileをセレクトしたきっかけは?
「お店を始めた当初から取り扱っているブランドもそうなのですが、どこかのメゾンで働いたことがある若手デザイナーを取り扱ってきました。お店としては16SSで展示会に関わるのが2回目なのですが、その流れは崩したくないなと。そこでもともと自分が好きだった某ブランド出身のデザイナー藤崎さんのブランド『meanswhile(ミーンズワイル)』を見つけたんです。素材やディテールもそうですが、リトルトーキョーという視点で見たとき、次世代を担うブランドになるんだろうなと直感しました。では、それを推し進めていきましょう、ということでセレクト開始です。」
・LITTLETOKYO × meanswhile
meanswhile – ventile anorak ¥60,480
「アウトドアの印象が強いアノラックパーカーですが、その都会的なデザインもさることながら、そこに宿る機能性が本当にすごいと思います。追求、研究し続けるデザイナー・藤崎さんの賜物ですね。今回着たmeanswhileのアノラックも、デザイナーの強い意志をうちと同じで感じたアイテム、そして何より自分が欲しいと思ったものです。そんな細部までこだわりがある機能性を引き立てるため、リトルトーキョー流にワントーンでスタイリングしました。」
超高密度生地にBJ 加工と呼ばれる収縮加工を施し、限界まで糸目を詰まらせたオリジナルベンタイル生地を使用したアノラックパーカー。 皺にならない生地はもとより、撥水加工を加えることで防水性を高めた一着です。少し抵抗がありますがアイロン等で熱を加えることで半永久的に撥水効果が持続。 なんといってもデザイン性のある首元のテープに宿る機能性。片手でサイズ調節できる仕様になっており、グローブをしていてもテープが引きやすいように切れ目が入っています。
次回は、こちらも若手ブランド『HUMIS (ヒューミス)』のセレクトからLITTLETOKYOを解いていきます。
LITTLE TOKYO
東京都渋谷区神宮前5-12-14(Google Map)
TEL.03-6427-1907 OPEN.12:00-20:00(不定休、大晦日・元旦は休み)
Text.Shunsuke Mizoguchi