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注目の新店「&EDIFICE」バイヤーが語る、セレクトに込めた意味 #後編

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大人の男性に向けた、上質なフレンチカジュアルが人気のEDIFICE。そのフラッグシップショップである「EDIFICE 渋谷店」が9月14日(金)、「& EDIFICE(アンド エディフィス)」と屋号も新たに新感覚のセレクトショップとしてリニューアルオープン。

ストリート・モードを横断したミクスチャースタイルを提案する「PULP」、フランスを代表するサッカーチームでEDIFICEとのコラボでもお馴染み「Paris Saint German」の公式ストアを併設した、大胆な構成のショップに生まれ変わります。

そんな&EDIFICEの見どころを探る本記事。目玉アイテムをご紹介いただいた前編に引き続き、後半のお相手もEDIFICE TOKYOバイヤーの山本 慎 氏と、PULPバイヤーの豊田 純 氏。山本さんは5年、豊田さんは1年(!)と、短いバイヤー歴ながらも大抜擢されたお二人の、バイイングへのこだわりとは?そして、リニューアルの全貌は?など、幅広くお話いただきました。

注目の新店「&EDIFICE」バイヤーが語る、セレクトに込めた意味 #前編


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山本 慎(やまもと まこと)
2010年から『EDIFICE』で販売経験を積んだ後、2013年、バイヤーに就任。メジャーブランドの名品から・マニアも知らないマイナーブランドまでを国内外問わず買い付ける、EDIFICEの名物バイヤー。

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豊田 純(とよだ じゅん)
2011年から、『EDIFICE』で販売経験を積んだ後、南青山のCITYSHOPのオープニングメンバーを担当。2017年に『PULP』オープンのタイミングで同店のバイヤーに就任。


“&”が現すのは、
時代に対応する柔軟さ

− 今回のリニューアルで、EDIFICE TOKYOと、Paris Saint Germanの公式ストア、PULPが一つの店舗に並ぶ形になりました。この斬新なアイデアはどのようにして生まれたのでしょうか?

山本 もともと渋谷のEDIFICEに変化を与えようという話が出ていて、僕が新しいMD(場所や時期に応じて、適切な価格・量で商品を提供するための販売計画)を構成することになったんです。同じタイミングで、豊田がバイヤーをやっているPULPがSHIBUYA CAST.からこっちに移転してくることも知りまして。それならバイヤー2人で連携して、全く新しいショップ構成にしようと。

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「EDIFICE」と「PULP」という2つのショップと「Paris Saint Germain」の公式ストアを内包した「&EDIFICE」。

− それから現在の形態に決まるまでは、お二人で話し合われたんですか?

山本 そうですね。「Paris Saint Germain」を加えた、土俵の違う3つの店舗が1つの館に並ぶというのは、コンセプトとしても、見た目としても新鮮なのではないか、という方向性に落ち着きました。

豊田 三つの店舗をミックスして混在させても面白いのでないか、みたいな話も出たりしたのですが、良くも悪くも相容れる部分が無くて。試行錯誤を重ねながら、最終的にはそれぞれの世界観を楽しめるように分けることになりましたね。

− ショップ名も「&EDIFICE」に変えられましたが、それはどのようなコンセプトで決められたのですか?

山本 様々な面で時代の流れが早くなっていて、同じ手法で変化しないというのは時代にフィットしなくなってきていると思うんです。これはもちろん根っこの部分として貫くべき部分は持ちながらのお話しですが。その中で、EDIFICEやPULPとしても、時代の良きものを柔軟に取り入れていきたい。そういった意味を込めて“&”をつけました。

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1階の半分は、「Paris Saint Germain」の公式ストア。ユニフォーム、アパレル、グッズとPSGファン、垂涎の品揃え。

等身大のバイイング、
伝えきるバイイング

− お二人の交流についてもお話を伺えればと思います。初めてお会いしたときのお互いの印象はどうでしたか?

山本 豊田がEDIFICEの店頭に立っていた頃から密に話をする機会がありましたが、いい意味でうちらしくないなと。 当時からストリート感があって、今の彼の姿が見えるようでしたね。

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写真奥が山本さん。マニアでも知らないブランドを見つけ、買い付ける、EDIFICEの名物バイヤー。

− 豊田さんは、山本さんに対してどのような印象でしたか?

豊田 僕が29で、山本さんが30歳。結構歳は近いんです。でも、ファーストインプレッションは「そう見えない」でした(笑)。玄人っぽいというか。服に関してもベースの部分がしっかりしているし、なにより存在感がありましたね。近しいけど、憧れの存在でもありました。

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「PULP」バイヤーの豊田さんは、コンサバなスタイルがメインのEDIFICE系列らしからぬ、尖ったセンスの持ち主。

− 豊田さんは“ストリート感”、山本さんは“玄人感”といいますか、そういった要素を当時からお互いに感じられていたんですね。実際にバイイングされる際のお二人のこだわりはなんでしょうか?

豊田 直感的にかっこいいと思えるようなバイイングを心がけています。PULPのお客さまと自分たちの年代はマインドが近いので、嘘のない等身大な姿勢が、お客様に直感的にいいと感じていただくことに繋がると思いますね。

− 豊田さんのいう“かっこよさ”というのは、どういった部分に感じられることが多いですか?

豊田 ブランドに深いバックグラウンドがあるとまず惹かれますね。それから商品を見て、トレンドやお店の雰囲気に照らし合わせてピックアップする流れです。

− 山本さんはいかがでしょうか?

山本 今回の&EDIFICEに入れるブランドに関しては、僕ももちろん物としてのかっこよさを重視しています。あとはその物をどういう経緯で、どういう意図で仕入れたのか、ということをまずはスタッフに伝えること。ただ仕入れるだけでなく、ものの背景となるストーリー付けと、極力その仕入れ風景が想像できる臨場感が湧くような環境作りは大切にしています。

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2階にあるEDIFICE TOKYOの店内。待望の<Needles>や、日本初上陸の<ERNEST W. BAKER>などが新たに加わった。

− いかに現場まで鮮度を保った魅力を伝えるか、ということですね。

山本 そうですね。店頭ではモノそのものの良さしか人の目に対して映ることはないですが、僕らバイヤーが仕入れの現場で感じていることってそれ以上にあると思うんです。そういったことを最大限伝えられるようにしたいですね。

作りたいのは、
全く新しいEDIFICE

− 今回のリニューアルはEDIFICEにとっても、ある種の節目になると思います。これから&EDIFICEを作り上げていく上で、必要なものやことは何だと思いますか?

豊田 今のEDIFICE TOKYOにコンセプトが変わったのは8年前なんです。 自分自身もあそこで販売をしていましたが、その当時とは流れが完全に変わって、ストリート台頭の時代になりましたね。お店も増えているし、そういうスタイルの子たちがたくさんキャットストリートを歩いている。今までやってきたことを一旦置いておいて、全く新しいコンセプトを、新しいお客さんに提案する時だと思います。そして、&EDIFICEにおけるPULPはその役割を果たせると思うんです。

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1階にあるPULPの店内は、海外の気鋭ストリートブランドから、デザイナーズブランドまでが並ぶ、バラエティ豊かな空間。

− 山本さんはどう思われますか?

山本 今まではスーツのようなビジネス寄りなものや老舗ブランド、ナショナルブランドを多く取り揃えていましたが、年々カジュアル化が進む昨今の市場においては渋谷店ではいい意味での“ミーハー感”も大事にしていくべきかなと。 それと相反して、 まだまだ人に知られてない、小さなクリエイターブランドなんかも提案したいですね。

− セレクトをより若い層に向けてに広げていくイメージですね。

山本 今までは渋谷店として若い年齢層に投げかけてこなかった現状があるので、今後はそこに向けてアプローチしていきたいですね。それに関しては、PULPのスタイルにもいい影響を受けられているのではないかと思います。

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2階奥のフロアには、Auralee、URUなどの人気ブランドが揃う。

− 若い層にも刺さるアプローチ、というのは、セレクト以外では何かありますか?

山本 スタイリングのやり方やルックの撮り方なんかも、これからは変えていきたいですね。

− 今までのように綺麗に纏めすぎないといったイメージでしょうか?

山本そうですね。いわゆるキレイ目といわれる様な“ザ EDIFICE”なイメージって少なからずあると思うんです。もちろんそこに共感を持っていただいているお客様多い訳なのでそれは大事にしながらですが、サイズ感や着方のバランス感覚といった面でも柔軟に崩していきたいですよね。シャツ一つとっても、 今までのEDIFICEだったらタイドアップしていたけど、今の若い子ってそういう着方はなかなかしない。例えば一番下のボタンだけ留めて着崩してみたり、微妙なバランス感覚を変えていきたいですね。

これからの&EDIFICE

− 今までお話いただいた要素を踏まえた上で、最後に今後の展望を教えてください

山本 今まで通り海外ブランドを掘るのももちろんそうですが、EDIFICEとしては2020年も見据えて仕入れをしていきたいです。訪日者が間違いなく増える今後に関しては日本の良いブランドも積極的にお客様へ発信したいですね。今国内ブランド含めアジアに勢いがあるのは間違いないので。そこに対して、今回あげたようなまだまだ知らない海外のブランドをミックスして、馴染みのあるブランドも新鮮な見せ方をしていきたいですね。

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豊田 大きく分ければ3つありまして。1つ目は、今PULPが提案したいスタイルに欠かせないデザイナーズブランドや、MARCELOBURLONの後に続くようなハイストリートを代表するブランドの獲得。取扱いまでにいろいろな制限があったりして、一筋縄ではいかないところも多いのですが、PULPのお客さんの多くはそういったブランドを目掛けてこられるので続けていきたいです。

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2つ目はドメスティックブランドとの別注。インポートのブランドは価格やデザイン的な側面で売れづらくなっているのも事実ですが、ドメスティックブランドは逆に取り入れやすくて、価格のバランスも良い。それが人気の理由ですね。そんなブランドと協力して、PULPでしか買えない限定商品の開発も力を入れていきます。

最後はこれから取り組みたいことで、ナショナル系ブランド(企画から生産までを行う、いわゆる大手ブランド)との別注です。1店舗のみで別注をかけるとなると様々な問題はあるのですが、より幅広いお客様へPULPの魅力を伝えていくためにも取り組んでいきたいですね。


& EDIFICE
Address:東京都渋谷区神宮前6丁目23−3
Open: 11:30~21:00
Tel: 03-3400-2931

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