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「スラックスと相性抜群です」。営業マンに聞いた、理想のスニーカー&リアルなビジカジ事情
働き方改革によってビジカジが解禁される企業も続々増えています。スーツから解放される嬉しさはありつつも、直面しがちなのが「シューズ選び」という壁。
取引先に失礼に思われず、ちゃんとカジュアルという微妙なバランスは、いざ売り場を前にすると立ちすくんでしまうほど難しかったり。そもそもスニーカーと革靴、どちらがいいのでしょうか。
そんな中気になるのが、リアルなビジネスマンはどんな一足を選んでいるのか。リアルなファッション事情と併せて、お話を聞いてみました。シューズ選びの一つの模範解答として、参考にしてみてください。
「結局スーツに革靴でした」。ビジカジ転向の難しさ。
―まずは職歴を教えてください。
IT企業の営業をしています。最初はインターネットのメディアで編集をして、その後広告営業に移りました。今の会社に転職したのが2017年。最初はメディアのディレクターで、次に営業も任せてもらって、という流れですね。
埴岡 瞬(26歳)/ FACYマーケティングマネージャー
―転職前はどんな服を着ていたんですか?
一応「服装は自由」とは言われていましたけど、「クライアントに会う時はジャケパンで」とか「大事な商談はネクタイで」みたいな感じで決まりごとが多くて、結局スーツを着ていましたね。楽といえば楽ですけど、ファッションが好きだったので、着たいものが着れない不満もあって。
―確かに楽ですけど、服好きとしてはストレスですよね。シューズはどんなものを履いていました?
リーガルのコテコテのやつです。ちょっと先が尖っていて、テカテカの、モロに営業っぽいやつです(笑)。
―なるほど(笑)。今の企業に入ってからはどんなスタイルですか?
今度は逆で、規定がほとんど無いんですよ。最初は嬉しかったですけど、いざ自由になると、あまりビジカジ用の服を持っていなくて、それはそれでキツい。あと、周りの人がみんなオシャレなところもプレッシャーでした。だからあれだけ嫌だったスーツを着たりしてましたね。
―ビジカジも一筋縄ではいかなかったんですね。
営業の時はセットアップを着るようになったんですけど、セットアップにスーツ用の革靴を合わせると浮いちゃうんですよね。ジャケットのインナーに襟のないトップスを合わせるとなると、もう少しカジュアルなシューズがよくて。仕事用の靴は革靴しかなかったので、それも悩みどころでした。
―やはり靴はネックだと。
そうですね、スニーカーも探したけどなかなかピンとくるものがないんです。よくあるキャンバス素材はラフすぎるので最初からNGとして……。元々人とファッションが被りたくないタイプなので、定番のシューズ全般に対して「まあかっこいいんだけどさ」と、斜に構えてしまっているところもありましたね(笑)。
―定番の白スニーカーをネイビーのセットアップに合わせて、みたいなスタイリングも街中でよく見かけますけど、それもしっくりきませんでしたか?
個人的な考えですけど、トレンドを狙いすぎて、逆にギラギラしちゃってる印象があるんですよ。
―営業マンのリアルな意見ですね。
革靴とスニーカーの中間。理想的な「KLAVE」
―最終的にどんなシューズを購入されたんですか?
〈SLACK FOOTWEAR〉の「KLAVE」です。FACYで見つけたブランドなんですけど、なんとなく「お洒落だな」と思いまして。
―どんなところが気に入りましたか?
革靴のような高級感もありつつ、スニーカー感覚で肩肘張らず履けるところですかね。シルエットもすっきりしていて、スラックスとの相性もすごくいいんですよ。
―実物を見ると、確かにカジュアルさと高級感のバランスがちょうどいいですよね。
しかもアッパーにレザーを使っていて、価格は1万7千円くらい。もっと高いと思っていたので即決でしたね。
―実際に履いてみて、いかがでしたか?
見た目以上に軽くて疲れにくいので、仕事用の靴としてもかなり優秀です。仕事の日は毎日履いてしまいそうなくらいで。あと何より、会社の人に「似合うね」って言ってもらえたのも嬉しかったですね。
―目の肥えた人たちからも評判が良かったんですね。ファッション好きとしては一番嬉しい言葉だと思います。
「KLAVE」を使った、ビジカジコーデ
―さて、そんな「KLAVE」ですが、どうやってコーディネートするのがいいと思いますか?
これ自体に品があるので、僕はジャケパンスタイルに合わせていますね。僕はよく9分丈のパンツを穿くことが多いですが、これはシルエットが綺麗だから、他の丈感のスラックスでも相性は良さそう。
―確かにスラックスとの相性は抜群にいいですね。
そうですね。シンプルなデザインなので、裾から靴下をチラ見せして、遊び心をだしても良さそう。今度はカラーソックスにも挑戦してみようかな。