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【Interview】代官山「ROOT」ファッションからライフスタイルまで“好きなもの”を提案するセレクトショップ

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代官山駅から渋谷方面に5分ほど歩くと猿楽町大通り沿いにある「ROOT (ルート)」。アウトドアを中心とする「Ficouture (フィクチュール)」とメンズ・レディスのアパレルブランド「so far (ソーファー)」の路面店として、2014年10月にオープンしたショップだ。今回はブランドの直営という点にこだわらず、ライフスタイルまで提案する同店を運営している OPEN YOUR EYES 株式会社の代表 山根敏史さんと、奥さんでデザイナー兼プレスである春山麻美さんに話を伺った。

・ファッションに興味を持ったきっかけ

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山根 初めてファッションに興味を持ったのは、中学二年生のとき。初めてLevi’sのジーンズを買ったりして、アメリカのカルチャーにどっぷりハマっていきました。そのときはファッションの仕事をするとは全く考えていなかったんですが、今考えるとそのアメリカのサブカルチャーやそこに詳しい人が周りに多かったことが、原点にあるのかなと思います。また、同時期にヴィンテージにも興味が出て、50年代の服なども集めていましたね。

春山 私は中学校のときの文集を見たら、スタイリストになりたいって書いてあったんでそうだったんだって思うんですけど(笑)。そのまま高校卒業して、ファッションの専門学校行って、セレクトショップ店員になって、上京して、バイヤーなって、プレスなって、そこやめてここを一緒にやって。真っ当に進んでますね。

・路面店をやることになった経緯

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山根 元々、アウトドア雑貨のFicoutureとアパレルブランドのso farを卸でやっていたんですが、その会社を設立して5年経ったらお店をやるというのが目標だったんです。うちは大手と違って売上の目標もないので、家賃とかをペイできて、自分たちが使っているもの、買い替えなくて長く使っていけるものを洋服やバッグとかと一緒に提案したいねという計画があって、それで計画通りにいかないと嫌な性格なので(笑)一昨年の10月にお店をオープンしました。

春山 でも、すごいお店を探してたというよりは普通に今のお店の前を車でびゅーと通って、「ここ空いてる!」と思って、すぐ電話して。そういうのって縁じゃないですか?そのときは先手がいてダメだったんですけど、その後まわってきたんです。そこで縁を感じてここでやってみようかと思いました。

・お店のコンセプトは「ROOT(根っこ)」

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山根 インデペンデントに格好いいという思える人だけが買って、それを広げていってくれて、その人がお店にきて接客して、その人がまたそのルーツを広げてって…。ちょっと90年代っぽいんですけど、ショップではそういうアプローチが面白いかなと思っています。

春山 めっちゃ服が好きだから服屋さんなんですよっていうよりは、「一体何屋さんなの、ここ?」みたいな感じにしたかったんで、入り口にバーバーのサインポールをつけたり、レストランのタイルみたいなエントランスにしたり、そういう作りにしました。ただお洒落をしたいから、こうしたわけではないんですよね。

山根 ほんと、入り口に自分たちが好きな要素を詰めてあるんです。取っ手が斧になってたりとかはキャンプが好きだからとか、バーバーのサインポールも上が美容院だからとか意味があって(笑)。

春山 海外に行ったらサインポールの小さいやつが格好良くて、しかもモノトーンだとやばくない?みたいな。

山根 あれ、特注なんで高いんです(笑)。入り口に一番お金が掛かってますね。ただそれには、常にはじめましてみたいな気持ちでものと出会えるようにと意味があります。マーケティングされてるお店ではなく、じいさん、ばあさんにも来て欲しいし、若い子にも来て欲しいなと思います。

・商品構成は「トラベル」「ルーム」「アウトドア」

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春山 商品は「トラベル」「ルーム」「アウトドア」という構成で仕入れています。元々Ficoutureがそれと同じコンセプトでシーズンごとに国をテーマを設けて、ものづくりをしていて。例えば次は「ドイツ」なんですけど、そのとき絶対にそこに行くので、一緒に買い付けてきて、コンセプトに合わせたりしています。なので、セレクトがぶれたりはしないんですね。

結局展示会に行って、「これ売れますよ」とか言われたりして、私も大手でバイヤーの経験があるので分かるんですけど、でもうちには「それいらんのや」とか思ったりして(笑)。自分たちの使ってるもの、ほしいもの、コンセプトに合ってるものという感じでちゃんと選んでます。

山根 あと、旅したときの写真はタブロイドにして、蔦屋さんでも売ってるんです。次はドイツ版を作っていて、他のお店と連動した発行物というか、本まではいかないけど、ZINEというか。そういうのも良いかなと思っています。

・ブランド目的でショップに来るようにはしたくなかった

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山根 来るお客さんは自社ブランドのお店という認識がないと思うんですよ。それがすごく狙いで。ブランド目的で来るような風にはしたくなかったので、ずっとインポートの仕入れは4割くらいで、自社の割合が6割くらいという感じでやってますね。

結局ブランドもそうなんですけど、今モノがいっぱい世の中にある中でブランドの世界観だけで100%満たせることってないと思うんですよ。それだったら、パッケージで、例えばウールのコートにバックパック背負うのが格好いいとか、そういう提案をできるように商品を買い付けしたりとかしてますね。

・店頭と連動しているオンラインストア

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山根 最近はショップのオンラインストアも立ち上げました。大手だとオンライン限定商品などありますが、そうではなく、店頭と連動しているもの、ROOTで売っているものをオンラインで見せ方を変えて売るというのをやりたかったんです。例えば、接客しなくてもいいように、洋服のページは詳しくディティールを書いたりと、オンライン上でも接客しているような感じを出したかった。今後は洋服の裏側まで見せたりもっと試行錯誤して、伝えていきたいですね。

春山 あと、私たちも格好いい海外のお店のinstagramとか見るじゃないですか?そういう風に物を売りたいからしてるんじゃなく、こんな格好いいことしてるんだぜみたいな感じを見せていきたいなと思って、instagramには力を入れていますね。やっぱり、instagramがビジュアルを伝えるには一番分かりやすいと。

・将来的にはアメリカにお店を出したい

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山根 キャンプとか好きなんで、ポートランドが好きなんです。ちょっと車で行くと山があったりとかするし。野性的じゃないですか、キャンプって。子どもがいるんですけど、ボーイスカウトみたいな感じで野性的に生きてほしいなって(笑)。

今後はものづくりの拠点もあっちに移して行ったほうが、例えばビジュアル的にもそうだし、売っていく人たちの絶対数も増えるし、大きい視野でやっていくほうがいいかなと。僕らが好きなものを置いているんで、自分たちの世界観というのを海外に見せて行ったほうが面白いのかなと思いますね。アメリカだとそういう小売はなかなかないと思うんですけど、夫婦でアメリカが好きだから、そういうのも面白いなと。

・最後にひとこと

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山根 あんまりブランドは増やさないけど、春からちょっとだけ増やす予定です。なので、新しい提案も楽しみにしていてください。

春山 ユニセックスで置いていて、雑貨などもあるので、カップルで来ても楽しめるお店だと思います。ぜひ来てくださいね。

好きなものがセレクトされたと聞くと雑多なイメージを抱きがちだが、ROOTは好きなものをセレクトしつつも、とてもクリーンな印象があるショップだ。服だけじゃなく、小物や雑貨も多いので、気になった人はぜひふらっと足を運んで、その雰囲気を楽しんでみてほしい。

ROOT
東京都渋谷区猿楽町4-5 J&Hビル 1F
TEL.03-6452-5867 OPEN.MON-SUN 12:00-20:00 SUNDAY 19:00 CLOSE

Text.Yuya Iwasaki

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