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【みんなのシン・デニム#01】値段も太さもすべてがちょうどいい、プリズンブルースのペインターデニム

巡り巡ってアメカジが再燃中。そこで気になるのがキ・ホ・ンのキとも言えるデニム。秋の始め、誰もが取り入れやすく汎用性たっぷりなアイテムはぜひとも手に入れておきたいところ。でも今選ぶならどんなもの? その参考に、ファッションのプロが選ぶ推しデニムをチェック!

上原匠さん(原宿『COUNTER』のスタッフ)
店頭で陣を取りながら同店のインスタグラムも更新。自らの一眼レフで撮ったルックも度々アップしている。オールタイムベストなデニムは、今年の春にその魅力に気づいたラングラーの「13MWZ」。リーバイス501と同じストレートシルエットながら、上品。アメカジ臭が強くないところが魅力なのだとか。
シン・デニム#01
PRISON BLUESのデニムペインターパンツ
ー今、推しのデニムは?
オレゴン州の刑務所内で受刑者によってハンドメイドで作られている、〈プリズンブルース〉のペインターデニムです。売上の一部を出所後の受刑者に回す仕組みを構築している、作り同様タフな背景が魅力の一本ですね。
ーそういったことへの関心が高まる今、意義深いブランドですね。ただ、ペインターのタイプとはちょっと意外でした。
アメカジが盛り上がっている流れで、いわゆる“普通”な5ポケットも人気ですが、ペインターのタイプも負けず劣らず注目を集めています。というのも、22SSのコレクションでルイ・ヴィトンがこの形のパンツを作っていましたし、アーティスティックディレクターのヴァージル・アブローも最近はよく穿いています。若い子だけでなく大人の方にも選ばれていますね。

ーこのデニムの特徴はなんでしょう?
いわゆるワイドテーパードの形なんですけど、似たような形の〈リーバイス〉の「550」よりも裾幅が広いんです。550って、そもそもワーカー用なんですよ。太もも周りはワイドで動きやすくて、裾部分はテーパーがキツめにかかっていてバタつきにくい。一方、プリズンブルースはややテーパーがかかっている、といった感じ。そうすると、今流行っているボリュームのあるスニーカーと相性がいいんです。
ースニーカーとの相性を考えると裾幅が大事だと。やはりシルエットは依然としてワイドがおすすめですか?
太さはそれなりにあったほうがいいかと。ただ、2〜3年前のワイド全盛の時よりかはもう落ち着いてもいいのかなと思います。その点、これだと32インチでもある程度の太さが確保できるし、トップスもそんなに選ばない。気分的にもちょうどいい塩梅に収まってくれるはずです。
ーペインターデニムでいえば他にも候補が挙がるかと思います。そもそもなぜプリズンブルースを選んだんでしょう?
すべてがちょうどいいんです。値段もアンダー1万円で、かといって作りも安っぽくない。ブランドの立ち位置としても流行りすぎていないし、価値もまだ定まっていない。おまけにいい色落ちも期待できる。おかげさまでブルーデニムのほうはもう売り切れてしまって、あとはブラックのみです。ハンドメイドということもあり、なかなか入ってこないので(笑)、店頭にあるうちにぜひとも試してください。
シン・デニムコーデ#01
見た目は往年のアメカジ、でも今のアメカジ

パーカー(チャンピオン)、デニム(プリズンブルース)、シューズ(シンプル)、ニット帽(USミリタリー)
ーこのデニムを活かした今っぽいコーディネートは?
アメカジ再燃ってことで、せっかくなのでド直球なアメカジスタイルを組んでみました。秋の主役となるフーディは、アメカジといえばのリバースウィーブ。ただいわゆるなスクール物ではなくて、USネイビーの学校のもの。デニムもリーバイスではなく、プリズンブルースです。
ー見た目はアメカジのそれだけど、実はハズしていると。
ハズしてるとまではいかないですけどね。でも往年のアメカジをしっかり意識しつつ、今っぽいブランドで今のノリを表現しています。まぁ見た目ではわからないんですけど(笑)。それくらいがうちっぽく普通で、ちょうどいいんです。
ーこのデニムを使って冬はどんなコーディネートがしたいですか?
真冬だったら、この上から上品なブラウンのコートを羽織りたいですね。それこそ今人気の〈エメレオンドレ〉のイメージ。やりすぎてないけどクラシック、なんだけど今っぽい。となるとキャップはニューエラかな?
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