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【みんなのシン・デニム#02】リーバイス501XXCのデッドストックで源流を辿る

巡り巡ってアメカジが再燃中。そこで気になるのがキ・ホ・ンのキとも言えるデニム。秋の始め、誰もが取り入れやすく汎用性たっぷりなアイテムはぜひとも手に入れておきたいところ。でも今選ぶならどんなもの? その参考に、ファッションのプロが選ぶ推しデニムをチェック!

白木凛太郎さん(三軒茶屋『SEPTIS』スタッフ)
オーナーの玉木氏と二人三脚で店を切り盛りする『SEPTIS』の若きエース。オールタイムベストなデニムは、「やっぱりリーバイスの501」。最近ハマっていることは、スマホゲームの将棋ウォーズ。時たま現れるプロの棋士と対戦し、将棋の腕を磨いている。
シン・デニム#02
LEVI’Sの“501XXC”デッドストック
ーズバリ、今推しのデニムは?
最近、自分も買った〈リーバイス〉の「501」です。しかも90年代に復刻された、1937年から42年までの仕様を踏襲した“501XXC”シリーズのデッドストック。もちろんMADE IN USAで、2002年に閉鎖してしまったバレンシア工場製です。
ーお若いのに! こってり濃い味なデニムを買われたんですね〜。でも、なぜ今、リーバイスのデッドストックを選んだのですか?
アメカジが再燃している中、いろんなブランドさんがデニムを出していますよね。たしかに色も形も今っぽく整えられてかっこいいんだろうけど、リーバイス501がなければそれらも生まれてこなかったわけで。その意味で、“デニム離れ”世代としてはリーバイス501を一度手に入れておきたかったんです。
ーアメカジのスタイルをずっと発信し続けている、SEPTISさんらしい考え方ですね。で、今回買うことで、一気に源流に辿り着いたと。
近道しちゃいました(笑)。でも、その他のデニムを買ったとしても、デニム欲が満たされない気がしたんです。「やっぱり501だろ」と。値段もそこそこしたんですけど、満足度は高いですね。

ー手に入れたのは90年代の復刻ということで、オリジナルには手を出さなかったのですね。
手を出せなかった、ですね(笑)。だって、ウン十万しますよね…。無理無理。仮に買ったとしても、もったいなくて穿けないと思います。愛でるものとしてはありだけど、やっぱりデニムは穿いてなんぼかなって。古さを競うのではなくて、うちとしてはカッコいいかどうかを競いたいですね。あと、女子ウケも大事。
ーおっしゃる通りです(笑)。逆にこのデッドストックは現行のものとはどう違うんですか?
ファッション的に見ればそんなに違いはないかなと思います。ただやっぱり、雰囲気は違うような気がします。たぶん、コーンミルズ社製の生地の影響が大きいですね。風合いだったり、色の濃さだったり。見る人が見ればやっぱりわかるようで、この前これを穿いてアメ横に行った時、お店の人にガン見してもらえました(笑)。そういう体験があると、なお買ってよかったなと思いますね。
ーその体験を積み重ねた先には、オリジナルが待っていますよ(笑)。
いやいや(笑)。でもこれはこれで、かなり完成度が高いですよ。今後は値段も上がっていく一方だと思うので、良いタイミングで買えたと思います。
シン・デニムコーデ#02
クリーンな王道アメカジ〜デッドストックを添えて〜

ーこのデニムを活かした今っぽいコーディネートは?
501をベースに、アメカジの王道的な着こなしを意識してみました。ただ、あくまで見た目はクリーンに。各アイテム、実は古着じゃないってのもポイントですね。
ー古着だとコテコテのアメカジになってしまいますからね。
そうなんです。最近、古着屋さんを見てても、やっぱりアメカジのアイテムが多いんですよね。でも、それをそのまま着たら土臭くなりすぎるかなと思って。リーバイスのデニム然り、インナーのヘインズもデッドストックを選んでクリーンさを出しています。
ー足元にはスプリングコートを選ばれていますね。それがコンバースだと……。
はい、そのままになってしまいます。実は今日、コンバースのグレーのCT(チャックテイラー)を履いてこようと思ってたんですけど、天の邪鬼な性格が顔を出しまして。Tシャツのグレーを拾うのもちょっとな…ってのはあって、あえて白を選んでいます。
ーこのデニムを使って冬はどんなコーディネートがしたいですか?
今年の気分的には、インバーアランなどのざっくりしたニットを合わせたいですね。見た目はいなたいけど、ブランドチョイスでアメカジに寄せすぎない感じというか、そっちの方向で小綺麗にまとめたいですね。ほんのり女子ウケも狙いつつ…って感じでしょうか(笑)。
SEPTIS
住所:東京都世田谷区三軒茶屋1-41-13
営業:平日15:00-19:00、祝・休日12:00-19:00(定休日・水)
電話:03-5481-8651