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お店のプレイリスト|渋谷ANCHOR vol.2「Life Through Movie」

スケートやモーターサイクルなどを背景に、ポップでユニークなグラフィックが配されたアイテムを展開する〈ROTAR〉。その直営店として渋谷にお店を構える『ANCHOR』の太田祐介さんが、その時々の気分に合わせてプレイリストを公開。
vol.2は「Life Through Movie」。

太田祐介(ANCHOR/WEB企画)
「前回は『Life Through Skateboarding』と題して、趣味のスケートボードを通して触れてきた音楽をピックアップしましたが、それに倣い今回は映画をテーマに。内容は、劇中で何気なく流れるBGM、予告PVやバックで演奏しているバンドなど様々。それぞれ作られた背景は全く違うけれど、僕の中ではその映画には無くてはならない音楽です。前回同様、コメントを読むのが面倒という方はスッ飛ばして音楽だけ聴いてみてください(笑)」
1. Little Richard/Long Tall Sally(『プレデター』.1987)
「ジャングルに降下する直前にヘリコプターの機内でチョッパーという登場人物がラジオで聴いていました。その荒々しいしゃがれた叫び声に、幼いながらも凄いなと感心したのを覚えています。僕が人生で初めてオールディーズというジャンルに触れた曲です」
2. Danny & Juniors/At the Hop(『アメリカン・グラフィティ』.1973)
「有名な映画ですよね。ダンスパーティーの描写でバンドが演奏していました。演奏しているバンド(フラッシュ・キャディラック&ザ・コンチネンタル・キッズ)の服装や髪型も魅力的で、曲もリズミカルで口ずさみやすい」
3.Frankie Valli/Grease(『グリース』.1978)
「当時、両親が録画したVHSが実家にあって、何の気なしに観たのがきっかけです。映画解説者の淀川長治さんの優しいナレーション、本編がアニメーションからスタートしたのが印象的でした。肝心の曲ですが、とても特徴的な甲高い歌声で魅力的なポップスです」
4. Rodorigo Amarante/Tuyo(『ナルコス』.2015~)
「こちらは映画というか、Netflixで観ている海外ドラマ「ナルコス」の主題歌です。湿っぽい声といいますか、いぶし銀な雰囲気がとても好きです」
5.Los Lobos/La Bamba(『ラ・バンバ』.1987)
「陽気な曲調が特徴的で、一度聴いたらすぐに歌えてしまうリズム感。歌詞も飲んで踊って楽しみましょう~といった具合なので、大勢で楽しめる場で聴きたいですね」
6.Barns Courtney/Glitter & Gold(『ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ』.2016)
「楽しみにしていた映画の予告で使用されていました。フォークシンガーらしく、若干29歳。スモーキーな歌声にシビれます」
7. TM NET WORK/BEYOND THE TIME(『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』.1988)
「実はここ1,2年でガンダムにドハマりしてしまいまして。宇宙空間に流れるサイコフレームからこの曲が突然流れ…気づいたら泣いてました(笑)。かなり有名ですが、僕にとってはガンダムの曲になっています」
8. The Del Vikings/Whispering Bells(『スタンド・バイ・ミー』.1986)
「ダラダラと会話するシーンに使用されていたんですが、イントロがとても良く映画に集中できませんでした(笑)。ドゥーワップというジャンルに触れた記念すべき一曲ですね」
9. Al Bowlly, Ray Noble & His Orchestra/Midnight, The Stars and you(『シャイニング』.1980)
「狂った主人公・ジャックがパーティー中のバーに登場するシーンで流れていました。ジャズのようにゆったりした曲調で穏やかな気持ちにさせてくれます。が、後の展開がとても恐怖です」
10.Phoebe Cates/Paradise(『パラダイス』.1982)
「結構古いロマンス映画です。実家のVHSに録画してありました。「一度目は勇気」、「二度目からは愛」という仮面ライダーキバが言いそうなキャッチフレーズが忘れられません(笑)。Spotifyにあったのはリマスター版。原曲はバラードのきれいなメロディーが特徴です」
11.George Thorogood & The Destroyers/Bad To The Bone(『ターミネーター2』.1991)
「ひとしきり暴れた酒場をターミネーターがバイクで立ち去る際に流れていた曲です。ロックン・ブルースな曲調でワイルドさがビシビシ伝わってきます 。この時にターミネーターが持っていたショットガンがとにかくかっこよくて、玩具屋でエアガンを購入したのはいい思い出です(笑)」
12.Natalie & Nat King Cole/Unforgettable(『ウォッチメン』.2009)
「ジャズのゆったりした音楽とヴォーカルの優しく耳を包むような声
。リラックスさせてくれる曲とは裏腹に映画では暗殺者によって殺害されるシーンに使用されていました」
13.kenny loggins/footloose(『フットルース』.1984)
「保守的な田舎町に反抗する若者を描いた青春映画の主題歌。80年代を感じさせる、弾むようなウキウキした曲調です。PVにも映画のシーンが使用されていて、映画の大枠を掴めるハイライトとしても楽しめます」
14.Steppenwolf/Born To be Wild(『イージー・ライダー』.1969)
「当時乗っていたバイクをトラッカー系からアメリカンに乗り換えるほどこの映画には影響されましたね(笑)。とにかくデニス・ホッパーがカッコよすぎる。渋くて色褪せない僕の青春ど真ん中のロックン・ロールです」
15.Barry Manilow/Mandy (『ハピネス』.1998)
「ややブラックユーモアが感じられる映画の使用曲です。バラードポップスな雰囲気でとても素敵です」
16.Robert Palmer/Lokking For Clues(『バタリアン』.1987)
「昔っはB級ホラーが好きでよく観ていました。肝心の曲はテクノ(?)のよう な調子で作業用としても聴けそうですね」
17.Cornershop/Brimful of Asha(『マーヴェリックス/波に魅せられた男たち』.2012)
「くぐもった声で淡々と聴けるポップな音楽」
18.Louis Armstrong/What a Wonderful World(『グッドモーニング,ベトナム』.1987)
「これは超名曲ですね。誰もが一度は聴いたことがあると思います。かなりのハスキーヴォイスですが、朴訥な声の中に包み込むような感覚を覚えます」
19.Bobby Womack/Across 110th Street(『ジャッキー・ブラウン』.1997)
「僕がファンクというジャンルを初めて知ったアーティスト。ソウルフルな歌い方でとにかくカッコいい」
20.成龍/英雄故事(『ポリス・ストーリー/香港国際警察』.1985)
「洋画劇場で何度も観ていた影響ですっかり覚えてしまいました(笑)。日本語吹き替えの石丸博也さんの声を聞くと頭の中でセットで流れてしまいますね。 某動画配信サイトでは日本語の綴り付きで丁寧に編集されているのですぐ覚えられますよ」