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FEATURE

あのお店のプレイリスト|co:do vol.2「PKキアイβ」

創業80周年を迎えた老舗縫製工場から誕生し、エシカルに留まらず、サスティナブルでファッショナブルなアイテムを信州の地から発信する『co:do(こどう)』。そんなブランドのフロントマンとして活躍する櫻井さんが、その時々の気分に応じてプレイリストを公開。vol.2は「PKキアイβ」。


櫻井太河(co:doブランドディレクター)

前回は「PKキアイα」をテーマに“気合い”が入るようなリストを作成しましたが、今回はそこで高めたコンセントレーションとモチベーションを余すことなく発散するためのプレイリストを作成。秋といえばスポーツ、ということでワークアウト、はたまた闘いの場でぜひ。ちなみに担当編集者が設けた裏テーマは、「スポーツの覇気(秋)」。



1.Big Sean/Harder Than My Demons

オープニングには前回プレイリストからの流れを意識して、昨年リリースされた『Detroit 2』からの一曲をチョイス(2verse目の冒頭の歌詞で腹落ちしてください)。「賢くやらないと一生懸命やったところで意味がないぜ」というメッセージ、Mike Will Made Itらによる疾走感のあるビートもワークアウトにピッタリです。先月末にリリースされた今を時めくトッププロデューサーHit-BoyとのコラボEP『What You Expect』も出色の出来栄え。Ye(Kanye West)主宰のGOOD Musicからの離脱、そして自主レーベルの設立と、今後も動向から目が離せないアーティストの一人です。

2.50 Cent/If I Can’t

00年代ワークアウトソング量産工場・G-Unitを率いる50 Centのデビューアルバム『Get Rich or Die Tryin’』収録曲。Dr. Dreによるマッチョイズム溢れるサウンドと自信に満ち溢れた歌詞は、筋トレとのシンクロ率100%超えは請け合い。
近年ではPop Smokeによる楽曲『Hotel Lobby』にも同曲のhook(サビ)の歌詞が引用されている他、同アルバムの収録曲『Many Men (Wish Death)』が21 Savage & Metro Boominの『Many Men』に丸ごとサンプリングされていたりと、じわじわと再注目の兆しが現れています。

3.The Diplomats/Dipset Anthem feat. Cam’Ron & Juelz Santana

既に人気を博していたCam’ronが、地元の仲間達と結成していたThe Diplomats(Dipset)から2003年に発表したコンピレーションアルバム『Diplomatic Immunity』収録曲。レゲエ発祥の地・キングストン出身のRsonistを擁するプロダクションチームThe Heatmakerzによるバウンシーなビートは、まさに彼らが標榜するクラックミュージック(ドラッグのように中毒になってしまう音楽)そのもの。お洒落な不良集団という新ジャンルを確立し、その後Juelz SantanaやJim Jonesも続くようにアルバムリリースを繰り広げ、世界中にDipset旋風を巻き起こしました。


4.Nas & Damian “Jr. Gong” Marley/As We Enter

90年代初頭より不世出のリリシスト(優れたラップの歌詞を書くアーティスト)としてその名を馳せるNasと、レゲエ界のレジェンドであるBob Marleyの息子であり自身もグラミーアーティストとして大成しているDamian Marleyのコラボレーションアルバム『Distant Relatives』からの先行シングル。ヒップホップとレゲエが高次元で融合した楽曲群の中でも、ダンサブルなサウンドの上で両者が掛け合う様子に血湧き肉躍ること間違いなし。

5.Missy Elliott/Lose Control feat. Ciara & Fat Man Scoop

スキルフルなラップ技術に卓越したプロデュース力、そしてストリートをルーツにしたファッションセンスを遺憾なく発揮したadidasとの協業ブランドRESPECT M.E.など、ヒップホップの歴史を語る上で最も才能に溢れたフィメールアーティストと呼んでも過言ではないMissy Elliott。圧倒的な歌唱力とダンスパフォーマンスに定評のあるCiaraと、盛り上げ番長ことFat Man Scoopを客演に招いた制御不能なセルフプロデュースナンバー。2000年前後から現在に至るまで、ヒット曲のミュージックビデオを手掛けているDave Myers監督による映像も秀逸。

6.Clipse/When The Last Time

Star Trak Entertainment(The Neptunesが設立した音楽レーベル)の第一弾アーティストとして契約された兄弟ラップデュオ・Clipseによる衝撃のデビューアルバム『Lord Willin’』収録曲。覚醒状態のようなPusha T(弟)とMalice(兄)によるタイトなラップ、『Happy』にてその評価を不動のものとしたPharrell WilliamsとChad HugoによるプロデュースユニットThe Neptunesのセンスが発揮された中毒性抜群のビート、クレジットにはないもののKelisとPharrell Williamsのゲストコーラスが盛り込まれた00年代を代表するバンギングチューンです。

7.Roots Manuva/Witness (One Hope)

UKアンダーグラウンドシーンを牽引するレーベルNinja Tune傘下のBig Dadaよりリリースされた、UKヒップホップの雄・Roots Manuvaの2ndアルバム『Run Come Save Me』からの先行シングル。ヒップホップ、ダンスホール、ファンクにエレクトロが凝縮されたこの楽曲は、USメインストリームが大衆に向けた商業的なサウンドにシフトしていくのと対照的に、そのハングリーな音楽性によりカルト的な評価を得ました。街中や学校などで汗を流すManuvaをひたすら撮り続ける印象的なミュージックビデオは、後に『The Phone Call』にてアカデミー短編映画賞を受賞するMat Kirkby監督によるもの。


8.Jay-Z & Kanye West/No Church in the Wild feat. Frank Ocean

商業的な成功と音楽的な追求を高いレベルで実現し続ける二人の天才によるコラボレーションアルバム、『Watch the Throne』のオープニングソング。Kanye Westに加え、88-KeysとMike Dean(両者とも今年リリースされたKanye Westの話題作『Donda』にも参加)による共同プロデュースの楽曲は、権威や宗教などのセンシティブなトピックに疑問符を投げかける壮大な仕上がりに。ちなみにアルバムジャケットのデザインは、現在Burberryのチーフクリエイティブオフィサーを務めるRiccardo Tisci。

9.Nipsey Hussle/Last Time That I Checc’d feat. YG

Cripsというギャング組織に所属するラッパーとして活動してきたNipsey Hussleの待望のファーストアルバムであり遺作となった『Victory Lap』にて、Bloods所属のYG(敵対勢力に在籍していたものの、Nipseyのことを兄のように慕っていた)を客演に招いたストリートアンセム。アーティスト活動によって得た利益を生まれ育った町・クレンショー(LA南西部の都市イングルウッドの一地区)に投資し、教育支援や雇用問題への取り組みなどを精力的に行い、地元のフッドスターとして愛されていたNipsey。2019年、凶弾に倒れたのちも後継者たちにより今もなおマラソンは継続しています。(“The Marathon Continues”という彼が掲げたスローガンの通り。泣ける)

10.Evidence/The Far Left feat. The Alchemist & Fashawn

Dilated PeoplesのMCとして、はたまたStep Brothersの片割れとして、今もなお西海岸アンダーグラウンドシーンを牽引する必殺仕事人。良質なアングラヒップホップを供給するレーベルDecon Recordsからリリースした『The Layover EP』より、相棒The Alchemistと新鋭Fashawnを招いた骨太な一曲。巨大な怪獣が街を蹂躙するようにゆったりと深く突き刺すビートの上で西海岸をレップしていく三者三様のラップは、ミュージックビデオのフリップ芸と合わせてお楽しみいただきたいところ。

11.Bad Meets Evil/I’m On Everything feat. Mike Epps

EminemとRoyce da 5’9”というデトロイトを代表する超弩級ラップマシーンによるユニットが満を持して発表した『Hell: The Sequel』収録曲。Eminemの女房役とも呼ぶべきMr. Porterの殺伐とした不穏なビートに、Bad(Royce da 5’9”)とEvil(Eminem)の剥き出しのラップはまさに凶暴そのもの。互いの間を取り持ってきたD12のメンバーProofの死を乗り越えて、長年の不和からの和解という製作裏話も何とも心を熱くするじゃないですか。

12.A$AP Mob feat. A$AP Nast & Method Man/Trillmatic

ニューヨークのハーレムを拠点とするA$AP Mobによるコンピレーションアルバム(『L.O.R.D』というタイトルだったがドロップ)に収録予定だった楽曲。今をときめくスーパースターA$AP Rockyの従兄弟であり、A$AP随一のファッションセンスはGQでも特集を組まれるほど。同門A$AP Ty BeatsによるWarの『The World is a Ghetto』をサンプリングしたブーンバップサウンドに、先人たちへの敬意を持ったリリックの引用。音楽においてもファッションにおいても温故知新を体現するNastが繰り広げられる懐かしくも新しいスタイルは、時を経たとて色褪せることはありません。

13.Ghostface Killah/Daytona 500 feat. Raekwon & Cappadonna

Wu-Tang ClanのMCとして、「絵画的」とも評されるストーリーテリングを得意とするGhostface Killahがソロ名義でリリースした『Ironman』収録曲。盟友RZAプロデュースの疾走感溢れるビートは、サンプリングの定番Bob Jamesの『Nautilus』使いによるもの。同じくスタテンアイランド出身のソウルグループをhookのコーラスに迎え、WuメンバーのRaekwonとCappadonna(のちに正式メンバーに)とのマイクリレーによるクラシックスナンバー。マッハGoGoGoの映像を使用したミュージックビデオもお忘れなく。

14.The Lox/Recognize

Jadakiss、Styles P、Sheek Louchによる三人組ヒップホップユニットThe Loxが、Puff Daddy(現・Diddy)率いるBad Boy RecordsからRuff Ryders Entertainmentへ移籍してリリースした2ndアルバム『We Are the Streets』収録曲。DJ Premierによる激シブな鬼のワンループのビート、レーベルメイトとなったEVEのゲストコーラスにより、哀愁を感じさせながらも骨太なサウンドが魅力です。各々ソロアーティストとしても屈指の実力を持ったMCたちのマイクリレーが◎

15.Kool G Rap/My Life – Remix feat. Capone-N-Noreaga

ニューヨークのクイーンズのヒップホップクルーJuice Crewのメンバーとして、DJ Poloと共にミドルスクールの中心的存在として活動していたKool G Rap。G-Wiseによるトークボックスが心地良いV.I.C.プロデュースによるG-Funkテイストなサウンドに、ストリートの情景を描く生粋のリリシストとして知られる彼がCapone-N-Noreagaを招いたUS Promoオンリーのリミックス曲。東海岸ギャングスタラップの首領たる風格を存分にご堪能あれ。

16.Future/Mask Off – Remix feat. Kendrick Lamar

ヒップホップがアメリカ全土で熟成していく中で、アトランタで頭角を現していたFuture。そんな彼が自身の名を冠した5thアルバム『Future』に収録されていた『Mask Off』。G.O.A.T(Greatest Of All Time=歴代最高峰)ラッパーとも称されるKendrick Lamarを客演に招いたことで、よりメッセージ性が強固になったリミックスver.は鳥肌もの。Metro Boominによるフルートを基調とした秀逸なトラックが、この楽曲をエバーグリーンな存在へと引き立てています。

17.Kid Cudi/Show Out feat. Skepta & Pop Smoke

現在のヒップホップシーンの主要な潮流の一つとなっている“エモラップ”のパイオニアとして知られるKid Cudiが、Man on the Moon三部作の最終章として昨年末に発表した『Man on the Moon Ⅲ: The Chosen』収録曲。UK GrimeのSkepta、Brooklyn DrillのPop Smokeと各サブジャンルの代表格を客演に招いた意欲作。BAPEやAdidasとのコラボレーション、またVirgil AblohがLouis Vuittonのアーティスティックディレクターとして迎えた1stコレクションにおいてランウェイでのモデルを務めるなど、ファッションシーンでも要注目の存在です。

18.Kanye West/Off the Grid feat. Fivio Foreign & Playboi Carti

賛否両論凄まじいものの、個人的2021年ベストアルバムでもあるKanye West(現・Ye)の『Donda』。実験的アプローチやYeの今までの音楽的経緯を感じさせる珠玉の名曲が詰まった本作の中から、Pop Smoke亡き今Brooklyn Drillを牽引するFivio Foreignと、2ndアルバム『Whole Lotta Red』にて自身の独自性を証明してみせたPlayboi Cartiを招いたこの曲は、ドリルミュージックの黎明期から関わってきたYeならではのネクストサウンド。

19.Ty Dolla $ign/Ego Death feat. Kanye West, FKA twigs & skrillex

楽曲を底上げする存在として多くのアーティストたちからのラブコールに応えるTy Dolla $ignが、3rdアルバム『Featuring Ty Dolla $ign』(feat. Ty Dolla $ignは名曲なのは周知の事実だろ?という意)収録曲。さながらアベンジャーズのようなメンツが集結しながらも、Kanye Westの『Fade』に通ずるダークなハウスミュージックを基調としたビートの上で各々が調和していく様子には、多幸感が得られるとともにどっぷりと陶酔してしまいます。



20.Muscle Shoals Horns/Dance To The Music

アラバマ州のMuscle Shoals Sound Studioのスタジオミュージシャンで結成されたバンドによるディスコファンクソング。ワークアウト後、試合後、闘いの後にシャワーで汗を流しながら充実感を噛み締めるのに相応しい名曲です。

【information

co:do(HP/Instagram/note
2020年、創業80周年を迎えた老舗縫製工場から誕生したco:do (読みko/doː‾、こどう)。大量生産・大量消費・大量廃棄型の現代社会のあり方、またコロナ禍における生活様式の変化を目の当たりにし、縫製工場を有するアパレルメーカーとして世の中に必要とされるモノづくりとは何かを考え、若手社員が主体となって立ち上げられた。目下、国際的な共通課題となっているSDGsなどに対してもクラフツマンシップの精神から向き合っている。






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