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FEATURE

これぞカルチャーの宝石箱や! mid90s、ウディ・アレン、アーノルド・パーマー|夏の大三“カッケー”発見 #02

ベガ・アルタイル・デネブ、3つの一等星が紡ぐ「夏の大三角形」にちなんで、この「夏の大三カッケー(かっこいい)」をお店で探していく本企画。何を隠そう、ダジャレです。が、しっかり実店舗に行って、見て、着て、探してきました。

第2回は、三軒茶屋の老舗セレクトショップ『SEPTIS』さん。本物のアメカジが体験できるお店として、息の長いお客さんが足繁く通う同店。今回は、若きエース・白木さんにインタビュー、の予定でしたが、同時進行でYoutubeの撮影をしていたオーナー・玉木さんも登場。


白木凛太郎
現在、オーナーの玉木氏と二人三脚で店を切り盛りする『SEPTIS』の若きエース。休日も古着屋巡りに余念がない。趣味はタトゥー。

青目のチャンピオンT(トリムTもカッケー!)

ーー 21SSの入荷はぼちぼち終わりですか?

白木さん(以下、白木) 基本的には揃ってきました。あとはデッドストックだったりのイレギュラーな商品がちょいちょいあるかなーって感じですね。

ーーもう夏物は動き始めているんですか?

白木 そうですね。今年は暖かくなるのが早いじゃないですか。今日なんか27℃ですよね? ポロシャツ、ショーツあたりはやっぱり動きが早いです。

ーーなるほど。夏の大三カッケーをご紹介いただきたいわけですが。先ほどお話にもあったように例のデッドストックが気になってます。

白木 あれですね。

ーーそう、あれです。

アメリカの誇るスポーツウェアブランド〈チャンピオン〉の80年代デッドストックT。ゆったりとしたシルエットに左胸のブランドネームロゴがポイント。素材から縫製までオールメイドインUSA(¥7,920)

ーーおお! ああ、やっぱり良いですね!

白木 良いですよね。80年代のデッドストックで、青目のチャンピオンです。バーガンディも合ったんですけど、そっちはもう売れちゃいました。

ーーそれはやはり、昨年公開された『mid90s』の影響で?

白木 そうですね。もともとロゴの青目自体に希少性がありますし、さらにmid90sでルーベンが着ていたし。

ーー白木さんは当時観に行ったんですか?

白木 自分もミーハーなんで、とりあえず観に行ってみるかって感じで行ったんですけど、このTシャツが大画面に出た時は興奮しましたね。やっぱり普通のロゴだったらそんなテンションは上がらなかったと思います。青目だったのが最大のポイントかなと。

Cの中が青い。ボディのマスタードとの相性が抜群。

ーー青目のどこがポイントなんでしょう?

白木 もう数が少ないんですよね。うちは赤目と青目で値段を変えていないですけど、お店によっては高く付けてるところもあるくらいです。

ーー僕らに優しいSEPTISさん。そしてこのシール!

白木 今すぐにでも剥がれちゃいそうですけど(笑)

ーーでもアメリカっぽいですね。日本でやるとすぐクレームが入りそう(笑)。

白木 しかも堂々と書かれた「NEW DESIGN」の文字。きっと何かが新しいんでしょうね(笑)

ーー何かが(笑)。

白木 やっぱりこういったシールはあったほうがテンション上がりますよね。どうせ着る時外しちゃうんですけど、アメリカらしさを感じられます。

赤目のチャンピオンTも展開中。馴染みのあるデザインだが、デッドストック。こちらはカラバリ豊富。(¥7,920)

ーー赤目と青目との違いはあるんですか?

白木 いえ特にはないです。お馴染みのTシャツですけど、デッドストックなので雰囲気があってかっこいいですよね。

ーーたしかに。青目のマスタードのTシャツはサイズ感が大きいですよね。

白木 サイズ表記はLです。ただしっかりでっかいですね。あと、現行のものとデザイン自体はそんなに変わらないんですけど、やっぱり着てみると若干生地感とかが違うんです。

ーーちょっと着てみてもいいですか?

白木 もちろんです。

身長180cm。痩せ型。デカイTシャツが好きな編集部員・溝口も満足のサイズ感。

ーーわあデカイ。

白木 結構デカイですね、やっぱり。

ーー中にTシャツ一枚着てこれですからね。しっかり今っぽいです。あと生地がやっぱり違う。柔らかいんですかね?

白木 そうなんですよ。着てみた感じ、何かが違いますよね。口では説明しづらいんですけど。

ーーう〜ん、これは個人的にも持ち帰りたい一枚です。

白木 それこそ90年代カルチャーが好きな人はすぐ買っちゃうと思います。まだあるということは、もしかしたらまだ見つかっていないのかも?

ーー見つかるまでに買わなきゃいけない…って、え! これもカッケー!

今季注目のリンガーT。アッシュグレーのボディに入ったグリーンとパープルでいなたさ全開! これもデッドストック。

白木 トリムのTシャツですね。青目のTシャツとはまた別のものなんですけど、こいつはレアですよ。首のラインとか、単純にデザインとしての意味しかないっていう(笑)。サイドにはスリットなんか入れちゃったりして。

ーーちゃんとお洒落してますね。うわぁ、でもMサイズかー!

白木 そう、ちょっと小さいんですよね。

ーーサイズが合う人はこれも買っておきましょう!(to 読者)。

白木 ぜひ(笑)。

ーーちなみにマスタードのほうは残り何枚ですか?

白木 あと一枚です(5月末取材時点)。

ーーうわー! そしたら僕は買っちゃダメだ(笑)。欲しい方はお早めに! (to 読者)



活躍の場は無限大、アルヴィー二世(シャンブレーver.)

ーー白木さんが今穿いているパンツはなんですか?

白木 これはデッドストックで見つけたバリーブリッケンのシャンブレーパンツです。素材感が夏っぽいから、こんな暑い日に着てたら楽しい気分になりますね。「あ、夏がきたんだな」って。

ーー白木さんの夏はシャンブレーで始まるわけですね。シャンブレーといえばバーンストーマーと共作したアルヴィーチノの別バージョンが入荷されたとお聞きしました。

白木 これですね。

映画「アニーホール」にて、ウディ・アレンが演じる主人公アルヴィー・シンガーが穿いていたパンツのシャンブレー版。ズドンと落ちるワイドストレートシルエットが特徴(バーンストーマー×セプティズ ¥18,480)

ーーおお! チノは上品さが際立ってましたが、シャンブレーだとまた雰囲気が違いますね。そうだ、玉木さん(セプティズ代表)。バーンストーマーの海老根さんと「こっそり進めていた」とインスタに書かれていましたが、どんな経緯で作られたんですか?

玉木さん(以下、玉木) 前回のアルヴィーチノの評判を受けて「別の生地でやってもいけそう」と思ったのがきっかけです。それで、シアサッカーとかコットンポプリンも候補に挙がったんだけど、中でもシャンブレーだけはどうしてもやっておきたくて。シャンブレーのパンツがワードローブにある人って、多分少ないでしょ?

ーーああ、そうですね。新鮮さがあると思います。時期的にもちょうどいいですし。

玉木 うん。ただ妥協した生地を使うのはどうしても嫌で。「良い生地が見つかったらね」という話を海老根さんとしてたんです。

ーー型紙(パターン)は最高のものがあるから、あとは生地だけ。

玉木 それが見つかったんですよ。海老根さんが探し出してきてくれました。

ーーどんな生地なんですか?

玉木 シャンブレーって白糸と紺糸で形成する色なんだけど、やっぱりムラ感とかシャンブレーそのものの色がちゃんと出ているような生地が良かった。よくグレーっぽいやつとかあるじゃないでしょ? あれアウトね。あと凹凸感があんまり見えないやつ。あれもアウトね。

ーーその点、これは理想のシャンブレー。

玉木 これぐらい凹凸感のあるシャンブレーだと夏のトップスはさっぱりしたものでも良いからね。逆に綺麗すぎるとユニフォームっぽい見え方になっちゃう。それを避けるためにも粗野な雰囲気のあるシャンブレーが使いたかった。

ーーそんなシャンブレーのパンツ、ぜひ穿いているところがみたいですね。

ーーへえ。これは大人な雰囲気ですね、白木さん。

白木 自分が今日穿いているものよりシルエットは断然改良されているかなと。

玉木 もう少し履き込んだらアタリが出てサイドシームのあたりが白くなってきますよ。デニムとよく間違われるけど、そこはデニムと同じように良い面になっていきます。

ーー今のスタイルでもバッチリですが、白木さんならどう着ますか?

白木 う〜ん、今日はヨレヨレのTシャツを着てますけど、それでも許される感じがありますね。これに適当な短パンだったら近所のお散歩なのかな? っていう感じになりかねない。

玉木 夏は大きめの白Tをタックインしてもいい。

ーーそのパンツの凄いところですよね。

白木 はい。逆にマドラスチャックのシャツをタックインして、ニットタイを巻いて、っていう具合にガチガチなトラッドに振っても良いと思います。生地感に抜け感があるので、そうやって決め込んでも嫌らしくないと思います。


ゴルフ場でも緩めにGOなポロシャツ

ーーさてお次は……。お、ポロシャツいいですね。そしてペンギンちゃん!

白木 〈マンシングウェア〉ですね。これは60年代のディテールを別注して復刻した一枚です。

ゴルフウェアブランドで有名な〈マンシングウェア〉にセプティズが別注。過去のアーカイブを元にパターンを再構築した渾身の一枚(¥14,850)

ーー聞き慣れない方も多いブランドかもしれません。

玉木 うん、あのね、1955年に世界で始めてゴルフウェアというジャンルを確立したのがマンシングウェアなんです。アーノルド・パーマーが着て一躍有名になった、と言えばどうだろう?

ーーこれがアーノルド・パーマー。

玉木 これは当時のマンシングウェアの広告ですね。今さ、ほら、松山英樹がマスターズで優勝したじゃないですか。大変な騒ぎになったでしょ? でもアーノルド・パーマーって4回優勝してますからね。

ーーめちゃめちゃ強いじゃないですか。

玉木 アメリカのスターゴルファーなんです。当時、テレビでゴルフ中継を見ているとアーノルド・パーマーがマンシングのポロシャツを着てるわけさ。そりゃみんな着ちゃうよね。

ーープロに愛されしマンシングウェア。でも、あれ? ポケットが左右逆?

白木 普通は左にポケットがあって、その上から刺繍をしてますよね。

玉木 これ、60年代のディテールとしてあったんです。なぜかって、右利きの人がゴルフスイングする時に邪魔にならないから。だから当時は右利き用に右ポケット、左利き用に左ポケットが用意されていたみたいですよ。

ーーへえ、おもしろい背景。

白木 あとは襟元のガセット仕様は別注ならではのポイントです。言ってしまえばTシャツに襟をちょこんと付けただけ。ただマンシングさんにとっても初めての試みらしくて。

ーー作るのが難しいということですか?

白木 はい。従来の生地でやっても、どうしてもガセットの部分が波打っちゃうんですよね。ただこれは「マナード」という生地で解消しています。

玉木 この生地の何が良いかって、毛羽立たないし、濃い色でも退色しづらいし、吸汗性があってサラッと着られるしって、とても優れているんです。それに技術的な水準を満たす日本の指定の工場でしかこの生地は縫えない。純国産です。


「どうせ別注するなら」と右向きに変更されたペンギンちゃん(右)。さらに色なしも70年代の登場したものを別注によって復刻している。左は現行のもの。
「バックボタンはマンシングのアイコニックディテール」と玉木さん。ボタンがある理由は、60年代のアイビーファッションのブームを受けて付けられた、ジャケットを羽織った時に襟がせり上がらないようにするため、と諸説ある。

ラグラン袖と脇に入ったガセットはゴルフ時の動きやすさに配慮。1955年にゴルフウェアというジャンルを確立させたマンシングウェアならではの仕様。

ーーう〜ん、知れば知るほどおもしろいですね、マンシング。白木さん、実際に着ていただけますか?

せっかくなんで、溝口さんもどうでしょう?

ーーあ、はい! ぜひ!

二人ともLサイズを着用。(左)白木さんはホワイト(右)溝口はネイビー。

ーーう〜ん、僕だとちょっと小さいかもしれないです(笑)

玉木 丈がちょっと短く見えるかもね。なんせパンツが太いから(笑)。

ーーさすがに太すぎましたね。すみません……。

玉木 ポロシャツが小さく見えてしまうかもしれない。でも、ゆるいフィッティングのシルエットにしてるんです。

白木 特に若い方ならこれぐらいのサイズ感からポロシャツにトライしてみるといいかもしれませんね。個人的な意見としては、ラルフのビッグポロ的なノリで着てほしいですね。

私物のシャンブレーパンツと合わせた白木さん。全身に清涼感が漂う。

ーーボタンがないと雰囲気がだいぶ変わりますしね。

白木 肌寒いと時はロンTを中に入れてもいいですね。襟元にボタンがない分、重ね着もしやすいです。

玉木 あとは、今ってゴルフのドレスコードって緩くなってるじゃない? でもさすがにTシャツは……という微妙な状況でもある。そこにこいつがストンとハマるわけですよ。

ーーTシャツ感覚で着られて、なおかつ襟付きであると。

玉木 そう。実は先日、このポロシャツを着たスナップが雑誌『EVEN(6月号)』に掲載されました(笑)

ーーゴルフは頻繁にやられてるんですか?

玉木 ううん、とっくに辞めちゃったけどね。でも今自分だったらこれを着るかなって。


SEPTISの「夏の“大三カッケー”」
1.Champion/デッドストックTシャツ(マスタード)
2.BARN STORMER/アルヴィーシャンブレーパンツ
3.Munsingwear/スキッパーポロシャツ


SEPTIS

住所:東京都世田谷区三軒茶屋1-41-13
電話:03-5481-8651
営業:15:00~19:00(水曜定休お)

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