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ジャズ好き以外もどうぞ。キース・ジャレットのピアノソロの名盤がパーカーになりました。
ジャズファン以外にも聴いてほしい一枚
「ジャズの名盤はこれ!」と言われても、馴染みがない人にとってはやはりハードルが高いもの。そんな中、ジャズに関する予備知識がなくてもすっと体に馴染むような演奏もまれに存在するものです。1975年に2枚組のLPでリリースされたキース・ジャレットの「ザ・ケルン・コンサート」もまさにそんな演奏をパッケージしたアルバム。

70年代初頭に長尺でのピアノソロの即興演奏(すごいことです…)というスタイルを確立したキースジャレットですが、世代を超えて語り継がれているのが1975年1月24日にケルンのオペラハウスで録音された「ザ・ケルン・コンサート」です。実は会場スタッフの手違いでキース側が希望したピアノが用意されていなかった上に、ケルンまで仮眠を取らずに車で移動した彼自身の当日の体調は最悪だったそう。
そんな様々な悪条件も、いざピアノの前に座った彼にとっては取るに足らないことだったようです。出だしこそ静かに始まりますが、5分を過ぎた辺りから自身のピアノの音に呼応するように嘆息したり、メロディーを自ら口ずさんだりと徐々に熱を帯びてくるあたりはかなりスリリング。それでいて個々のフレーズは決して難解になり過ぎないのが、彼のピアノが愛される理由です。
個人的にはPt.ⅡAの展開がすごく好き
開演前は中止さえも検討されたというコンサートの演奏ですが、今振り返ると過去に最も売れたピアノソロのアルバム(400万枚!)のひとつに数えられているのだから分からないものです。
そんな伝説的なアルバムのアートワークをプリントしたパーカーが今回の一着。キースの名盤に改めてスポットライトを当てたのは、音楽や映画などの様々なカルチャーネタを得意とする〈10C〉。彼が所属するミュンヘンの名門ジャズレーベル「ECM」とコラボレーションを果たしたパーカーです。


「ECM」は“沈黙の次に美しい音(The Most Beautiful Sound Next To Silence)”という、かっこ良すぎる音作りのコンセプトを掲げているレーベル。そのセンスはジャケットのアートワークにも遺憾なく発揮されています。ピアノの前に頭を垂れるキースの横顔を切り取ったモノクロのフォトは最高にスタイリッシュ。ピアノという楽器の求道者たらんとする彼の姿勢を見事に捉えているのではないでしょうか。
CDやレコードのジャケットとしては見慣れたアートワークもパーカーにプリントされるとまた新鮮です。よく見るとカンガルーポケットをまたいでプリントされているのも、あくまでアパレルブランドとしてのルーツを持つ〈10C〉らしいこだわりのディテール。いちプロダクトとしてもかっこいい一着です。



ボディのカラーはグレーとブラックの2色です。キースジャレットの音の世界に酔いしれたあとはパーカーを着てその余韻に浸るのもオツなのではないでしょうか。
ブラックはかなり在庫が少ないようですが、グレーはまだ比較的サイズが選べます。気になる方は「アダムエロペ 渋谷パルコ店」にアプリのメッセージ機能を使って確認してみてくださいね。