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【Fashion Tech】O2Oって何?アパレル業界のO2O戦略を解説します!
Fashion Tech Lab.が先月公開した「Fashion Tech Map」。昨年12月は「Clothing Subscription」について解説、分析しましたが、今月はMapの領域を超えて〈O2O〉をご紹介します!
アパレル業界におけるO2Oの可能性は大きい
O2O(オーツーオー)は、「Online to Offline」の略称で、「ネット上(オンライン)の活動から、店舗といったネット外の実地(オフライン)での消費者の購買行動を促す施策」のことを指します。
このように言うと難しく感じるかもしれませんが、飲食店でオンラインクーポンを提示し割引をしてもらうことや、位置情報から現在地に近い店舗を検索し実際にそのお店に行くこともO2Oなのです。知らず知らずのうちに、私たちの生活はO2Oに大きく影響を受けているのではないでしょうか。
アパレル業界にとってもO2Oは大きな可能性を秘めた施策。多くの人は、「洋服を手に取って買いたい」「試着しなければ自分に似合うか分からない」という気持ちをまだまだ持っています。そのような人に対して、ネット上から実店舗へどのように誘導するかが現在の大きな課題のひとつです。また実店舗(オフライン)からオンライン上での購入を促す手法も注目されており、オンライン・オフラインの双方で売り上げを伸ばすことが今後目指されるでしょう。
オンライン・オフラインの相乗効果に成功したユナイテッドアローズの成長戦略
O2Oに早期から注目し大きく利益を上げている会社のひとつにユナイテッドアローズが挙げられます。同社は2005年にZOZOTOWNに出店した後、2009年の「ユナイテッドアローズ オンラインストア」オープン後は、オンラインと実店舗との連携を強化しています。
例えば、2014年3月には「ユナイテッドアローズ オンラインストア」で選択した商品を実店舗へお取り寄せできるサービスを開始、昨年はそのサービス対応店舗を拡大させています。また2015年3月からは、顧客が購入検討している商品と手持ちの洋服をオンラインでバーチャルサイズ比較できるサービス「Virtusize」が導入されました。
UNITED ARROWS オンラインストア – Virtusize
そして今や、実店舗とオンラインストアを併用しているお客さんが増加しており、併用しているお客さんの購入金額は、実店舗のみ利用する人の約2.8倍にもなるそうです。オンライン上で集めた顧客を実店舗へ誘導させ、接客機会を作り、さらに商品購入へと導いていくユナイテッドアローズのO2O戦略は今後も注目です。
以前「WEAR」のバーコードスキャン機能をご紹介しました。こちらは、実店舗からオンラインへと誘導する施策でしたが、実店舗の販売が減少するというデメリットが多く廃止されています。オフラインからオンラインへ誘導するにはまだデメリットが多いですが、今後改善していくことも考えられます。
いかがでしたでしょうか?次回は、実店舗(オフライン)からオンラインへと顧客を誘導するCreemaについてご紹介いたします!
参考
http://www.united-arrows.co.jp/ir/pdf/ar_15.pdf
Text.Miho Takahashi