ファッション業界では春夏の展示会シーズン真っ最中。今回は新進気鋭のレディースブランド「HELMAPH & RODITUS」2016SS展示会の様子をお届けします。

2013AWより開始した「HELMAPH & RODITUS（ヘルマフアンドロディタス）」は樋口公博、彩乃の兄妹によるブランドです。コンセプトは〈性差を問わず感じる美しさ、スマートさを追及〉。世界各国のミリタリーウエアをベースに、多様なレースをふんだんに使用したアイテムを展開しています。

レースやチュールといった甘めの素材使いが特徴のブランドなのですが、「可愛い」わけではありません。「可愛く」はないんです。繊細で、強い。

今回はあえてレースを直線で使用することで、得意とするボディコンシャスなシルエットはお休み。どこか中性的で神秘的な雰囲気を醸し出しています。

こちらは2015AWシーズンのビジュアル。思い通りの形を描くために、トワル（シルエット確認用に作られる仮の服）は本番と同じ生地を使用して試行錯誤しながら組み立てるそう。

展示会場には2016SSルックの巨大なパネルが。後ろにチラリと見えるレースのパンツはアーカイブのアイテムをリメイクしたもの。

今回初めて製作されたオリジナルレースに描かれているのは、アダムとイヴが初めに口にしたものとも言われる神秘の果実「無花果（いちじく）」。よく見ると官能的ですらある無花果の断面や葉が隠れています。

来たからには着ないわけにはいきません。着用したのは前から見ると袴のようなデザインのスカートと、フロントに光沢のあるオーガンジーがあしらわれたTシャツ。後ろに贅沢に使われたシフォンが動くたびにふんわり揺れて美しい、２面性を持ち合わせた危険なスカートはあくまでもウェアラブルで日常に溶け込みます。

こちらは定番のミリタリーベースのオールレースアイテム。インナーが透けるので、中に発色の良いアイテムを重ねてコントラストを楽しめるのもこのブランドの魅力。こんなにレースが使われているのに甘すぎず着やすいと感じるバランスに毎度感心します。

チャックが背中にあると、手が届かなくて歯がゆい思いをすることがありますよね。こちらのワンピースは首元に八の字のチャックを入れることでワンポイントになるだけではなく、下から履くように着脱可能なんです。化粧で汚れる心配もないという、女性に嬉しい機能付き。

今後活躍が期待される要注目のブランド「HELMAPH & LODITUS」。この土日は展示会を一般開放しているので、実物を見たい方は是非行ってみてください。女子はもちろん、服好きの男子も興奮するはずです。

HELMAPH & LODITUS 2016 SS Exhibition
期間. 10/24(土)〜10/26(月) 14:00〜21:00　for friends
　　  10/27(火)〜10/30(金) 12:00〜18:00　for buyer&press
場所. 東京都渋谷区神宮前 2-35-9 原宿リビン #309
連絡先.  hello@one-of-ak-ind.com （柳田）

Text.Azu Satoh