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【私物】ライターSがマジで買ったもの「自分にとって第一級のCLASSの穴あきパンツ」
「リーバイスに白Tでかっこよくできたら、そりゃ一番。」
「ディスコミュニケーションを共有するものが第一級の作品だ。」という意味のことを言ったのは戦後思想界の巨人と言われる吉本隆明。ディスるコミュニケーション、と、矛盾しているかのような言葉を何かの本で言っていた記憶があるわけですが、ファッションにもそれに通じるところがあるんじゃないかというのが最近の極私的な直感です。
極私的とは言っても、やはりこの思いつき自身も社会でやりとりされた言葉が自分の中でどうにかこうにかなったもので、それはやっぱりどこかすでに社会にあったものだと思うんです。
で、社会でもともと使われていたもの、ディスコミュニケーションに近い言葉が「ファッションは自由だ。」ではないかとこの春に思いついたわけです。それは自己表現や自己満足とも言い換えて使われています。で、その出処はどこだー、どういう意味なんだー、なんて考えながら渋谷の街を歩いていたときに思いついた、いや他人の目で気づかされた時に穿いていたのがこのCLASSの一本です。「あの人のズボン、穴空いてる…!!」。一方で穿いている本人はなんてことない、全く気にしない、これで満足している、むしろこれが良い。
おそらく渋谷ではそんなことが日常茶飯事なんだろうなーと思います。自分では良いと思っているものが他人にとってはそうではない。同じCLASSのパンツを穿いている人いた場合でも、どうやって着てるんだろう、俺の方がかっこいいぜ!なんてことが。だからより多くの人が持っているモノで、この着こなしは俺にしかできない、なんてことができたら一番楽しいんだろうなと思います。例えばリーバイスに白T。
そういえばそんな季節がもう近づいてきましたね。今年は自分にとっての第一級のパンツで白Tを着ていきたいと思います。リーバイスではまだかっこよくできません。
Text.Shunsuke Mizoguchi