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VRで洋服を発表?直感に訴えかける新たな売買の形。NORIKONAKAZATO Resort 2016

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画面に広がるのは楽園のようなヴァーチャル空間。メガネをかけることで画面が自分の動きに合わせて変化したり、ペンを操作することで画面にアクションをおこせるのですが、これはゲームの一場面ではありません。

実はここ、洋服の新作発表の会場なのです。「洋服不在の展示会」という不思議な発表方法を選んだのは、ファッションとアートの間で斬新な提案をし続けているレディースブランド「NORIKONAKAZATO(ノリコナカザト)」。今回新たな試みとして挑んだのは Psychic VR Lab が開発したVR(ヴァーチャルリアリティー)を用いたソリューション〈STYLYプレミア〉(※) を使用したコレクション発表です。

(※)  商談の場や展示会においてVRデバイス上で商品を展示するためのソリューション。高精細3Dスキャニングによりデジタルデータ化したアイテムを、あたかもその場に存在するように映し出すことができるシステム。今回のコレクションではVRデバイスとして富士通株式会社が日本国内販売総代理店となっている米国zSpace社のVRディスプレイ zSpace 200を用いることで、よりリアルな表現を可能にしている。

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発表されたのは自身初となるリゾートコレクション。『海の幸』がテーマとなったコレクションは、90年代のスクール映画の女性像が持つ“品のあるフレッシュさ”と“豊かさ”に着目しながら、彼女達の独特のテンションを服だけではなく空間全体を通して表現しています。

この発表会には、さらにコレクションの全貌を体感できる続きの仕掛けがあります。会場で渡されるQRコードを読み取りECサイトにアクセスすると、VR空間上に再現された新作を360度隅々まで見ることができます。右下に表示されるGetSTYLYボタンから注文することもできるそう。

テクノロジー、アート、ファッションの融合と聞くと少し身構えるくらい難しく感じてしまうけど、高い技術力と美的感覚をあえて“くずし”て表現することで、頭で考えすぎない、直感に訴えかける仕組みを作り出しています。「モノがない状態で、人がいかにモノを欲しくなるか」を追求したという今回の試み。シーズンや場所の制約を超えテクノロジーを使うことにより、「見えなかったものが見える」「行けなかった場所に行った気分になれる」といったプレシャスな体験が、新たな売買のダイナミズムを生み出すのでしょう。

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今回の発表会では恵比寿 G/P gallery の空間デザインにアーティスト・玉山拓郎氏を起用。VR体験だけではなく五感で感じる空間演出にも注目です。

テクノロジーやアートの分野をファッションの目線で切り取るNORIKONAKAZATO。ユルさの中に本能を刺激するアイデアが潜んでいる新作発表会は、11月29日(日)から 12月2日(水)まで一般公開をしています。

NORIKONAKAZATO Resort Collection 2016

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Photos by Kenta Cobayashi

【開催概要】
NORIKONAKAZATO Resort Collection 2016 『 海の幸 』
日程 : 2015年11月29日(日) 〜 12月2日(水)
時間 : 12:00 〜 20:00
場所 : G/P gallery Ebisu
〒150-0013 東京都渋谷区恵比寿1-18-4 NADiff A/P/A/R/T 2F(Google Map)

【プロフィール】
– デザイナー –
中里周子 / Noriko Nakazato
1988年東京生まれ。2011年立教大学文学部文芸思想専修総代卒業。2011年より「ここのがっこう」にてファションデザインを学ぶ。2012年東京藝術大学大学院美術学部芸術学科美術教育専攻に入学、2014年修士課程修了後、現在同学博士課程在籍中。2014年アートフェア東京にて美術手帖賞、欧州ITS(インターナショナル・タレント・サポート)にて日本人初ジュエリー部門グランプリ・スワロフスキーアワード、アートワーク部門ファイナリスト選出。2014年よりファッションレーベル・NORIKONAKAZATOを始める。2015年平山郁夫文化芸術賞受賞。
HP / tumblr

– 空間デザイン –
玉山拓郎 / Takuro Tamayama
1990年岐阜県生まれ。2013年愛知県立芸術大学美術学部油画専攻卒業、2015年東京藝術大学大学院美術研究科絵画専攻油画研究分野修了。アートアワードトーキョー丸の内2015にて後藤繁雄賞受賞。主な個展に “the painting of the painter painting a painting”(実家JIKKA 東京2014)、”Watering”(Alainistheonlyone 東京2014)、”I WANT TO TELL YOU HOW MUCH I LOVE”(switchpoint 東京 2015)。グループ展に”Draw the World -世界を描く-“(アートラボあいち 愛知 2013)、”テラトテラ祭り SPROUT”(三鷹駅周辺各所 東京 2015)、他多数。
HP

– フォトグラファー –
小林健太 / Kenta Cobayashi
1992年神奈川県生まれ。2013年1月から2015年12月までアーティスト・ラン・スペース「渋家」に住む。
2015年1月からシェアスタジオ「パラスト」を運営し、そこに住む。巨大なzineを制作するMMGGZZNN(メガジン)プロジェクト主宰。2015年10月14日〜12月12日、東京・G/P gallery Shinonomeにて、ファッションデザイナー中里周子と小林健太による二人展「ISLAND IS ISLANDS」が開催している。
HP / Instagram

– 技術提供 –
Psychic VR Lab
オズミックコーポレーション株式会社におけるヴァーチャルリアリティー(VR)技術の研究開発部門。先端VR技術を一般に親しみやすく利用してもらうために、音楽・アート・ファッション分野とのコラボレーションに積極的に取り組んでいる。新たに開発した現実とVR世界の架け橋となるソリューション「STYLY」では主にファッション業界でのビジネス利用を見込む。
HP

Text. AzuSatoh

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