これまで数回トレンドにあがった記憶はあるものの、簡単には入り込むことができないという印象があるダブルブレスト。特有の2 列のボタンの配列が醸成する“かっちり”とした印象がその要因であることは自明のこと。でも、その近づきがたい距離感が逆に憧れに取って代わって着た時の喜びが跳ね上がるわけで。

ということで今回は、過去にショップスタッフが提案してくれたダブルブレストのコートから編集部が選んだ二品をご紹介。ダブルブレストが苦手で未だに敬遠してる人も、挑戦したい人も、どうぞご覧ください。

“かっちり”とした印象は一切なしのダブルブレスト

HERVIER PRODUCTIONS – MACKINAW COAT ¥49,680 (tax inc.)

仲町台の洋品店 Euphonicaの井本さんが提案したのは、『HERVIER PRODUCTIONS（エルヴィエプロダクションズ）』のマッキノーコート。表地には柔らかなメルトン素材を使用し、重衣料でありながら軽さを備えた一品。懸念される防寒性は、中綿に仕込まれたハイテク素材のサーモライトで解消されている模様。

またかっちりとした印象になりがちなダブルブレストも、柔らかい素材と優しく包み込んでくれる首元のニットの前では皆無。その中庸の取り方がそのまま汎用性の高さにつながることは自明でしょう。

王道は花道なり、老舗ブランドのダブルブレスト

MACKINTOSH – WOOL W-BRESTED COAT SALE ¥88,560(tax inc.)

三軒茶屋 SEPTISのタイガさんが提案したのは、泣く子も黙る英国老舗ブランド『MACKINTOSH（マッキントッシュ）』のウールダブルブレストコート。こちらは先ほどのものとは反対に、ダブルブレストの上品かつドレッシーな雰囲気を醸し出すコートです。

表地には、ウールとカシミヤの混紡素材を使用。裏地にはブランドネーム入りのキュプラを使用することで袖通りの良さを可能にするだけでなく、着る人の気分も高ぶらせてくれる仕様となっています。また、センターベンツが配されたバックデザインで後ろ姿も抜かりなし。大人による大人のためのコートは、ビジネス・カジュアルの両シーンで凛とした花を咲かせてくれるはず。

いかがでしたか？気になるダブルブレストのコートがあった方はぜひ担当スタッフの方に質問してみたり、試着の予約をするなど気軽にコミュニケーションをとってみてくださいね。

Text.ライターS