FASHION
華麗なる帽子の共演。凱旋門賞に行ってみた!
秋のパリといえばパリファッションウィーク、ワイン祭り、アートの祭典ニュイ・ブランシュなど、イベントが盛りだくさん。その中でもひときわ世界中から注目を浴びるイベントは凱旋門賞!ファッション界の最高峰の舞台がパリコレならば、凱旋門賞はまさに競馬界最高峰の舞台。せっかくの機会に行かないわけにはいかない!と、日々のパリコレ取材の合間を縫って遠征へ。繰り広げられたのは最速最高のレースと豪華絢爛な帽子ショー…?
2016年は特別な年
凱旋門賞は1920年、第一次世界大戦後に衰退してしまったフランス競馬の再興を掲げて誕生しました。年に一度、10月の第一日曜日に開催される競馬のG1レース(最高レベルのレース)です。毎年パリのロンシャン競馬場で行われますが、今年はロンシャンが改装工事中だったためパリ近郊ののシャンティイ競馬場で開催されました。
パリ・北駅から特別列車で30分ほどでシャンティイに到着。競馬場の目の前には観光名所でもあるシャンティイ城があり、このお城の前を馬たちが駆け抜けていきます。世界でも有数の美しい競馬場なんだとか。
レースは凱旋門賞の他にも行われるので、観客はレースの合間にシャンパンやアイスを楽しみながらゆったりとしたひと時を過ごします。
入場料35ユーロのエリアにはビーチチェアやテーブルが置かれているのでくつろぐことができる上、十分近くで馬を見ることができます。今年は日本の馬が出場していたのではるばる日本からの来場者も多かったよう。
由緒正しき凱旋門賞にはある特別な習慣があります。それは「帽子を身につけた女性は入場料が無料」ということ。残念ながら今回は場所が移ったためか帽子を身につけても無料にはなりませんでしたが、会場にはしっかりとドレスアップした紳士淑女がたくさん来場していました。日本で競馬というと少しおじさんのイメージがありますが、ヨーロッパでは手軽に楽しめる賭け事、そして昔は上層階級の娯楽としての位置付けであったので、現在の凱旋門賞にもその空気は残っているのです。
さて、レースを楽しんだ後は華麗なる帽子ハントへ!
出張パリスナップ!帽子編
むかしむかし、フランス王妃マリーアントワネットの時代には頭をヘアアレンジやヘッドピースでこんもり盛ることが最先端のオシャレとされていました。いかに人より大きく、高く頭を見せるかに躍起になっていたレディ達は、とうとう大きな船の模型まで頭に乗せてしまったり…現代のレディ達はそこまでではないものの、ぱっと目を引く帽子でしっかり非日常のおしゃれを楽しんでいました。
大きめの存在感ある帽子が人気のよう。日除けの効果はあまりなし?
若い女性にはツバなしのヘッドドレスが人気。
男性も正装に。帽子もバッチリ決まったムッシュたち。
音楽隊が通りかかったので一緒に記念撮影をするドレスアップした来場客。老若男女、世界中からこの日を楽しみに着飾った人々がそれぞれのファッションを楽しんでいました。
競馬好きでなくても、正装する人々や会場の盛り上がりだけでも殿しむことができる凱旋門賞。もし10月にパリへ行く機会があったら是非行ってみてはいかがでしょうか。その時はもちろん、素敵な帽子で着飾って!
Text. Azu Satoh