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FASHION

ランウェイにおける服の見せ方の話《水曜のケセラセラ》

こんにちは、ROBE編集長のAzuです。気まぐれ連載《水曜のケセラセラ》第17回目になりました。前回は布忍神社の恋みくじの話。今回はファッションショーのあり方についてのお話です。

 

先日、ファッションデザイナーの山本寛斎さんが企画するファッションショー・イベント、「日本元気プロジェクト 2016 スーパーエネルギー!!」を拝見しました。総勢500名の出演者によるダンスや演奏はその名の通り、スーパーエネルギーに満ち溢れたエンターテイメントーショーです。「ファッションを通じて日本を元気に!」というテーマが掲げられ、原宿・代々木第二体育館に熱風を巻き起こしました。

世界で活躍するダンスデュオAyaBambiによる和太鼓に合わせた演舞や、コンゴ共和国の“世界一おしゃれな紳士集団”サプールの登場で会場は大盛り上がり。KANSAI YAMAMOTOの衣装を身につけて迫力のダンスを披露したAyaBambi、カラフルなスーツや独特のステップでエレガンスを体現したサプールたちは、それぞれ生きたファッションの力を会場で爆発させてくれました。

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ランウェイ甲子園

私が特に楽しみにしていたのは東京ブランドによるファッションショー。DRESSCAMP や CHRISTIAN DADAPLASTICTOKYO といった東京コレクション、パリコレクションで活躍するブランドたちによる一夜限りのスペシャルショーです。通常、ファッションショーでは次の季節に売る服を発表するのですが、今回は過去のアーカイブルックでのショー。

八王子高等学校吹奏楽部の元気な演奏とともにショーのトップバッターを飾ったのは DRESSCAMP。MBFWT にも参加しているベテランブランドで、毎回目の覚める色彩とパンチの効いたルックでエンターテイメントショーを見に来た気分にさせてくれるのですが、今回はさらにパワーアップ。

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スイングと掛け声がランウェイミュージックとして流れ、今までのファッションショーとは一線を画す斬新な演出でした。ピアノやバンドの生演奏によるショーは何度か見たことがあったのですが、吹奏楽と掛け声のセッションは初めて!

「ニッポン!元気!プ・ロ・ジェ・ク・ト!」「いいぞ!いいぞ!ドーレスキャンプ!」という、まるで甲子園のような掛け声が飛び交う中、それを無視するかのように颯爽と歩くモデルたち。「そうそう、このモデルと音楽の温度感のズレがたまらなくファッションショーなのよ!」と一人で大興奮していました。そのあたりについては『服は何故音楽を必要とするのか?―「ウォーキング・ミュージック」という存在しないジャンルに召還された音楽達について』という菊地成孔さんの著書で服飾史とそれにまつわる音楽の話をお勉強することができるので是非〜。

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ベテラン DRESSCAMP の次はパリコレへと舞台を移し世界で戦う東京ブランド CHRISTIAN DADA へとバトンタッチ。普段はクールな印象で見る者をその世界観へグイグイ引き込んでいく CHRISTIAN DADA ですが、この日は熱血甲子園モード(?)以前ランウェイで見たルックが再登場していたのですが、不思議と吹奏楽のアゲアゲな演奏とマッチしているのです。まるで内に秘めた情熱が聞こえてきてくるかのような。クールでパンクなブランドだと先入観で決め込んで見ていただけで、音楽が変わると服の見え方も変わってくるのかーと、一人感心していました。

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加えて驚いたのが、先日パリで開催された VETEMENTS のショーに抜擢され話題となった日本人モデルManami Kinoshitaがトップで登場したこと。単にジェンダーレスで括ることができない雰囲気の彼女、今後引っ張りだこになること間違いなしでしょう。かっこいい〜

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PLASTICTOKYOの変身

さて、この日最も唸ってしまったのがこの中では一番若手のPLASTICTOKYOのショーでした。登場したのはモデルではなくPLASTICTOKYOの衣装を身につけたセネガル出身の音楽グループ「Wagane Ndiaye Rose with sophie ker gi group」のメンバーたち。豪快でフリーダムなアフリカン・パーカッションとダンスパフォーマンスは PLASTICTOKYO のサイケデリックな色彩やトライバルな柄にとてもよく合っていて、以前ショーで拝見した時感じたストリートウェアとしての強さとは違った、より親しみやすくポップな印象を受けました。

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以下はROBEの兄妹サイトSTYLER MAGで東コレ取材をした時に撮影したものです。昨年10月に開催されたMBFWT(メルセデスベンツファッションウィーク東京。次の10月からはスポンサーが変わりアマゾンファッションウィークになります。)で発表されたランウェイの様子。安全ピンで構築されたマスクを被っていたりバンダナにまみれていたり、ランウェイ用の演出がされてだいぶハードな印象ですよね。

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それがどうでしょう。多少のヘアメイクはあるものの、過剰に装飾したわけではない彼らが身につけるとそこまでハードなイメージにはなりません。陽気でパワフルな音楽込みで見るとより日常っぽさを感じるのです。

もちろんショーで見せるルックはブランドの世界観やそのシーズンのテーマを伝える大事な役割があるので「こんなの着られないよ!」というインパクト大の演出も大事です。それがショーの醍醐味ですから。でも、こうしたブランドの世界から少し飛んだところに落とし込んで表現した時にどう見えるのかという試みも、ブランドの枠やファンを増やすという意味でとても大事な挑戦なのではないかなと思いました。

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おまけ話で、クスリと笑ってしまったのがデザイナー紹介の時。普通、ランウェイが終わりモデルが全員引っ込むとデザイナーさんが舞台袖からちょこっと出てきて一礼するのですが、この日は客席に座っていたデザイナーさんにスポットライトを当てるという主役級の紹介!これはデザイナーさん達も緊張したのではないでしょうか(笑)

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同じ衣装を着ていても、着る人、着るテンション、見る環境によって服の魅力の引き出し方は変わってくるのだなーと再発見できたショーでした。服は人が着て生きるもの。ファッションショーは時代遅れ、ファッションは元気がない、なんて言われ続けているけれど、やっぱりファッション・ショーって楽しい〜!

Text : Azu Satoh

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