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FASHION

アロハとワンピで早稲田を染める。学生と古着屋によるファッションデモの現場を直撃

ファッションが声を上げるなら今だ。

そう言わんばかりに早稲田通りへと繰り出した50人の学生たち。彼らはみな、古着のアロハシャツとワンピースを着ていた。

 

おしゃれタウンとは程遠い早稲田の街がいつもより色づくのは、新歓シーズンと文化祭くらい。他の大学と比べ、どうもプライドを持って垢抜けることを拒み続けているようなこの大学で、ファッションの楽しさと自由を叫ぶのはある意味異端者なのかもしれない。

しかし、ダサイと言われ続けた早稲田の学生たちは今、ファッションで早稲田を変えようとしている。

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アロハとワンピで馬場歩き

 

5月31日。学生たちは早稲田通りに面した一軒の古着屋に集合した。目的は「色とりどりの洋服で早稲田の街を明るくすること」ただ一つ。

「ワセダと着替えよう」と題されたこのイベントは、古着屋 丸実商店とファッションフリーペーパー出版団体 ENJI、フラッシュモブサークルのフラッシュモ部によって企画された。

男子はアロハシャツ×デニム、女子は古着のワンピースを身につけてみんなで登校するというイベント。参加者は事前にTwitterや口コミで募り、約50名が集まった。

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この日は特別に店内の商品を借りることができ、ずらりと並ぶ古着の中から男子はアロハシャツ、女子はワンピースを選び着替えていく。これが似合う、あれがいいなんて選びあう様子は、思わず顔がほころんでしまう微笑ましい光景だ。

各々衣装を選び終えた後、行進開始までそわそわする男子をよそ目に女子はすかさずセルフィータイム。

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当日はプロのカメラマンによる本格的なムービー・スチール撮影も敢行された。どうやら6/24に大隈講堂で開催されるENJIのファッションショー用プロモーション動画を撮るためらしい。普段は接することのないプロのカメラマンに学生たちも初めは緊張気味。セルフィーは得意だけど撮られるのは少し苦手?

撮影スケジュールと注意事項を聞いた後、丸実商店を出発し目指すは大隈講堂。鮮やかな「馬場歩き」が始まる。

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早稲田通りを下り大学へと向かういわゆる「馬場歩き」と言われるコースをカラフルな集団が練り歩いていく様は、この街では非日常。学生の行列に慣れている街の人たちも、突如現れたアロハとワンピの行進にはさすがに驚いたよう。

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撮影を続けながら馬場歩きをすること10分。ちょうど昼休みで南門通りに学生が溢れる中、視線を集めながら一行は大隈講堂に到着。普段することのない格好に初めは恥ずかしそうにしていたものの、講堂に着く頃にはすっかりカラフルな服が肌に馴染んでいるように見えた。アロハとワンピで大隈講堂が卒業式よりもご機嫌に彩られた光景は、ファッションで早稲田を変えた一つの例になるかもしれない。

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ファッションの力で街に活気を

 

「普通の古着屋にはなりたくない。」学生にも負けないハキハキとしたトーンで話すのは企画者の一人、丸実商店の店主・實方さん。じっさんという愛称で親しまれる彼は迷える早稲田生のおしゃれ相談窓口になっている。この日は自作のバンダナアロハシャツでワセジョたちをパパラッチ。

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「ドッキリの企画で、100人がいきなり追っかけてくるやつとかあるでしょ?あれを見て大勢の威力ってすごいと思った。そんな風に鮮やかなマネキンがたくさん歩いていたら視覚的に早稲田を変えられる。これ、面白いなと思ったんだよね。」

「早稲田の街をPOPに変えよう」というじっさんの思いと学生達の情熱がリンクし、この企画が生まれた。

ENJI とは誌面撮影や衣装提供で縁が深かったことから、共同企画の話はあっという間に進んで行ったそう。発案から実行まではたったの数週間。

「ファッションデワセダヲカエル」をコンセプトに「早大生のファッションに対する意識の改革」と「早稲田のファッション街化」の実現を目指しているENJIは、早稲田の洋服店や美容院、飲食店などを取り上げ、学生だけの力で年3回のフリーペーパー発行とショーの運営を行っている。ファッション×早大生×地域興しの3本の軸は6年前の創刊からぶれていない。

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彼らが企てた “ファッションデモ” ではプラカードや拡声器は一切使わない。必要なのは「同じ方法の中でそれぞれ選択をして、一緒になってファッションを楽しもう!」というまっすぐな気持ちだけで、ファッションの明るさを街に伝播させるのには文字も声も必要なかった。

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おしゃれは一人でも楽しむことはできる。でも、選び合う楽しさ、近い温度感で同じ空間を共有する心地よさは一人では味わえない。自分達がファッションを楽しむ“環境づくり”まで全力で取り組むことが大事なのだと改めて気づかされたファッションデモだった。

学生と街が一体になれば早稲田のファッション温度が上がる日は近いかもしれない。

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丸実商店

Address 東京都新宿区西早稲田2-16-17NKビル一階
Tel 080-4094-6211
Open 12:00-21:00(不定休)

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Text. Azu Satoh

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