LIFE & CULTURE
フランス・リールで発見!絶対行くべき新旧名パティスリー
グルメ大国、フランス。彼らフランス人の食生活は自由で豊か。たとえパンにジャムだけの質素な朝食でも、食器を揃えたり、お花を飾ったり、一工夫して食の空間を楽しんでいるように見えます。
パリでお届けしたスイーツ編、ちょこっとランチ編に続き、今回は少し足を伸ばしてパリから北へ1時間。中世の街並みが残る街であるリールへ、伝統菓子の名店と新たな人気店を訪ねにやってきました。
コロっとふわっとサクっと!
サクサクとしたメレンゲを土台にふわふわのクリームをのせ、その周りにチョコレートやナッツなどをまぶしたリールの伝統菓子、メルヴェイユー。「Aux Merveilleux de Fred」はリール発のメルヴェイユー専門店です。メルヴェイユーとは、フランス語で「素晴らしい!」を表す言葉。その名の通り、一口頬張れば目尻がゆるっと下がってしまう素晴らしい美味しさ。
ショーケースにずらりと並ぶのは様々なフレーバーのメルヴェイユー。種類豊富に揃っているのでどれにしようか迷うところ。奥に見える通常サイズはおにぎり大、ミニはピンポン玉ほどの大きさです。
こちらがミニ・メルヴェイユー!上からミルクチョコレート、イチゴ、ココナッツのフレーバー。イチゴはクランチ、他はチョコレートフレークがふわふわクリームの周りにまぶしてあります。ふわふわクリームにまぶしてあるだけなので、触ると崩れそうなほど繊細。
気になる正体がこちら。土台になるサクサクのメレンゲが崩壊するので、プチサイズは一口で一気にいくのがベター。パリにも店舗ができたのですが、本場で楽しみたいなら足を伸ばしてみてはいかがでしょう。
美味しすぎる大判小判
リール屈指の老舗パティスリー「meert(メール)」は絶品ゴーフルの名門店。ゴーフルと聞いて思い浮かべるのは、薄くてパリパリしたお煎餅のようなお菓子。でも、フランスではちょっぴり違うんです。ゴーフル・ゴーフレットは柔らかく薄いワッフルのような生地にバタークリームが挟まれた楕円形のお菓子のこと。
天井が高い店内はゴーフルの他にもチョコレートやキャラメルなど、所狭しとスイーツが並びます。さながらフランス版駄菓子屋さんのよう。リール店の奥にはサロンドテが併設されているので、中でゆっくりとお茶とお菓子を楽しむこともできます。
お行儀よくケースに寝そべっているゴーフルがなんとも可愛らしい。半分ほどのミニサイズが入ったBOXも売っているのでお土産にも喜ばれますね。
たい焼きほどの長さの大きめゴーフルと、リールでしか売っていない焼き菓子もいただきましょう。ゴーフルは定番のバニラ、ピスターシュ、塩キャラメルに加え季節限定のフレーバーが何種類かあります。この時はフランボワーズが登場。どれも濃厚なクリームが端までぎっしりと挟まれているので、1枚でもボリューミー。砂糖がザクザク感じられるバタークリームは甘みが強く、しゃりしゃりとした食感が愛おしい。
パリにも2店舗展開していて毎朝こちらで作られたゴーフルを届けているそうですが、プチガトーや他の焼き菓子が味わえるのはリール店のみ。パリから1時間、本店の味を感じにお散歩してみるのもいいかもしれません。
Address 27 rue Esquermoise 59000 Lille
Open 9:30 – 19:30(火〜金)9:00 – 19:30(土)
9:00 – 13:00、15:00 – 19:00(日)(月曜休み)
HP / Instagram / Pinterest / Facebook
エクレアート!
何かスクープはないかと嗅覚を働かせながらリールの街を探索していると、ふと目に付いた一つのショーウィンドウ。そこに並んでいたのは…
まるで絵画のようなエクレア!チョコレートに転写プリントすることで絵画のような鮮明な柄が実現するそう。自分の顔とかプリントしてもらいたい…!
昨年10月にオープンしたばかりという「Éclairs émois」はリール初のエクレア専門店。
まるでジュエリーのように煌めきながらショーケースに並ぶのは、フルーツのフレーバーを中心とした10種類前後のエクレア。どれも一目見て何のフレーバーか想像がつくようでつかない、想像力を掻き立てるスイーツの数々。奥には立って食べられるイートインスペースもあります。
アート写真のようなエクレアたち。店内は写真やイラストが飾られ、さながらギャラリーのよう。「初めて日本のクレジットカードを切るわ!」と茶目っ気たっぷりに話す店主のBrigitteさんが気さくに出迎えてくれます。
迷いぬいた末選んだのがピンクのシュー生地が可愛らしい「Fraise/Rhubarbe」と店名を冠した「Éclairs émois」の2本。「Fraise/Rhubarbe」はイチゴとルバーブのコンポートとフランボワーズの濃厚クリームが隅から隅までぎっしり。ラブリーな見た目とは裏腹に、ルバーブとフランボワーズの酸味がキリッと利いた大人な味に大満足。彩鮮やかな「Éclairs émois」はカシス、フランボワーズマンゴーの3種のクリームが順番通りに詰まった一品。どれもフルーツ本来の味を直球で感じられる風味豊かな仕上がりです。
リールに訪れたら必ず行くべき新旧名店、MAPに追加しておくべし!
Address 75 rue de la monnaie 59000 Lille
Open 10:30 – 19:00(日曜 9:00 – 15:00)(月曜休み)
HP / FB /
Text. Azu Satoh