モテファッションをする人は精神的にダサい。の話《水曜のケセラセラ》



先週末の東京蚤の市でまだらに日焼けしました。こんにちは、ROBE編集長のAzuです。気まぐれ連載《水曜のケセラセラ》第7回目になりました。前回は「インスタ映えする東京の可愛い焼き菓子屋さん巡り」をしましたが、今回は極私的ファッション論~モテについて~の話。どうぞ宜しくお願いいたします。

 

「それ、どこに着ていくの?」

変な服が好きです。変な靴が好きです。変なモノがとにかく好きです。

先日念願叶って購入したJoshua Sanders(ジョシュアサンダース)のサンダルもその好例。アッパーに飾られたBIGリボンがすれ違う人の目線を見事にさらっていくキラーサンダルです。足を揃えるとまるで派手なブラジャーが落ちているように見えるらしい。

何かを足元で散歩させているかのような存在感だけど、デニムと合わせたりオールホワイトに挿したり、シンプルなコーデの主役になってくれるので結構お気に入り。でもこのJoshuaちゃん、可愛すぎるが故に“モテ”ない。

そりゃそうだ。足元で意気揚々とブラジャーを散歩させているような女を、誰が好むだろうか。私が男性だったら隣には歩かない。

誰にモテたいですか?


ファッションは自分を表現する道具であり、他人と、世界と繋がる通信手段でもある。

他人と繋がるということは、ヨシと思われるということで、繋がろうとすればするほど好感度の高さや異性を意識した格好になりがち。それは時として自分が本当にしたい格好とはズレている場合もある。誰だか分からない他人からの視線を気にして自分を殺しているファッションほど、つまらないものはない。(でもつまらないものほど受け入れられる)

“モテ服”こそ、自分を殺しがちなファッションのいい例。

本気で“モテ”を意識して服を選ぶ人なんているんだろうか?と思うのだけど、実際いるから(読まれて数字になるから)雑誌やウェブの定番企画になるのでしょう。「合コンでさりげなくお目立ち!エレガント肌見せコーデ」とか、至極どうでもいい。

世の中にあふれる「鉄板モテコーデ」とか、「愛されハンパ丈❤」といった謳い文句、このしょーもない企画が無意識のモテ意識に走らせる元凶だと思う。“モテ”の実態がない分、根拠のないファジーな提案でも信じる余地を与えてしまう。そしてそんなコピーを雑誌や広告で見ると

「あなたは!ありのままのあなたであるが故に愛されたいとは思わないのですか!!溢れる情報に踊らされた偽りのあなたで愛されても良いのですか!そこまでして、みんなに愛されたいのですか!!!」

という叫びが心の奥底から這い上がるように聞こえてくる。

そのコーデが、そのハンパ丈がモテるなんて誰が決めたのでしょう。大概は会議室の机上か、ウェブで集めたやる気のないアンケートで決まったもの。でもそれが世に出た途端、真実っぽくなってしまう。真実っぽいものがある程度集まるとそれがいつの間にか真実になってしまうのは、ファッションだけの話ではないけれど。

「不特定多数」がダサい


だいたい“モテ”を提案するとき、それが「誰に」モテるのかは不明な場合が多い。不特定多数の誰かに気に入られたいから、好印象を得たいからという理由でファッションを縛るのは、それがたとえ流行の格好でイケてる見た目であっても、精神的にクソダサい

モテたいという感情がダサいのではなくて、「不特定多数の誰か」という部分がダサい。「あなたは!あなたが好きな人たちに!彼ら彼女らだけに、振り向いて貰えばいいんじゃないですか!!」と、再び心が叫びたがっている。

例え“モテ”を狙ったファッションであっても、特定の誰かに気に入ってもらおうと選んだ背伸び服だったり、釣り合うように無理して合わせた服などは「誰か」へ向けた眼差しと目的がしっかりとあるのでダサくはないと思う。むしろ明確な意思を持ってファッションに挑戦できているんだから、超かっこいい。

 

joshua

 

他人になんと思われようとブラジャーサンダルを散歩させるのもよし、ストリートファッションを愛する彼と近づきたいから華奢なミュールとコンサバブランドバッグをフリマサイトに出すのもよし、パリコレの彼女たちと同じ舞台に立つことに憧れて真似するのもよし。

自分か誰かに向けた、目的のあるお洒落をしましょう。きっと精神的に丸裸の自分に出会えるはず。

Text. Azu Satoh



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