貴重なふろくの原画も!"250万乙女" が熱狂した〈りぼんのふろく〉およそ2,000点が京都国際マンガミュージアムに集結

"250万乙女" というフレーズに聞き覚えのある読者は全員集合!かつて発行部数255万部の記録をたたき出した少女マンガ誌の金字塔〈 りぼん 〉のふろくたちが、現在京都に大集結しているのです。その数およそ2,000点。もはやムズキュンのルーツ(!?)ともいえる乙女心を育み続けた源流をとくとご覧あれ。

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黎明期から今日までのふろくの変化


【〜1960年代】りぼん黎明期


最初の少女雑誌〈 少女界 〉が創刊されたのは今から1世紀以上昔の1902年。ふろく文化も少女雑誌の隆盛とともに花開きましたが、戦時下の紙不足により一時的に姿を消し、戦後に再び登場します。そんな中、戦後のふろく文化を牽引したのが、1955年創刊の〈 なかよし 〉と〈 りぼん 〉でした。内藤ルネ田村セツコ藤井千秋水森亜土といったイラスト付きふろくも一時代を築き、わたなべまさこ牧美也子といった少女マンガ家たちの連載マンガのキャラクターがふろくに起用されることも増えていきます。

京都国際マンガミュージアム

展示作品にはそれぞれ所蔵元が記載されていますが、中には "個人所蔵" のふろくも。つまり当時の購入者が現在まで大事に保管しているのです!その事実にすでに時代を超越した少女文化への愛情が……!

【1970年代】ふろくで乙女心を鷲掴みに


高度経済成長を経て豊かさを取り戻した生活の変化は、もちろん少女の生活環境にも。ちなみに〈 ハローキティ 〉誕生は1974年。〈 りぼん 〉は連載マンガ家描き下ろしのハイセンスな紙ものふろくを提供することで少女たちの心を掴んでいきました。陸奥A子田渕由美子太刀掛秀子ら当時の人気マンガ家たち手がけたふろくは、流行のアイビールックを取り入れたものも。いまのわたしたちでも持ってても恥ずかしくない!と思えてしまう大人っぽいテイスト。マガジンラックなど、ふろくのバリエーションがより一層増えてきたのもこの時代。

京都国際マンガミュージアム

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【1980年代】"250万乙女" の支持を受け、No.1少女マンガ誌に


池野恋の〈ときめきトゥナイト 〉はじめ、キャラクターを売りにしたふろくが増えていった1980年代。〈ときめきトゥナイト〉だけでなく部数を上昇させた作品は続き、例えば "250万乙女のバイブル" のキャッチフレーズで人気を博した柊あおいの〈 星の瞳のシルエット 〉もそのひとつ。さくらももこの〈 ちびまる子ちゃん 〉といった今でも続く人気作もこの時期に生まれ、〈 りぼん 〉はいつしか名実ともに売り上げナンバーワン少女マンガ誌としてその地位を不動のものとしていきます。

また、当時の連載マンガ家たちは連載用の原稿にプラスして、ふろく用にイラストを描き下ろしていたというからそのハードワークぶりは計り知れません。今回の展覧会では当時の貴重なふろく原画も特別に展示されています。時を超え、制作背景を辿れるのはファンにとっては至極。

京都国際マンガミュージアム

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【1990年代】発行部数255万部の記録達成


1994年2月号でついに255万部に(記事上部写真参照)。255万部の表紙に名を連ねるのは〈 赤ずきんチャチャ 〉〈 天使なんかじゃない 〉〈 ときめきトゥナイト 〉〈 ママレード・ボーイ 〉〈 有閑倶楽部 〉ほか、世代を超えて誰もが一度は聞いたことのあるタイトルばかり。これだけのタイトルがリアルタイムで連載されていたなんて、贅沢すぎます。

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【2000年代・2010年代】規制緩和による雑貨の台頭


2001年に日本雑誌協会がプラスチックや金属を使ったふろくの流通に関する規制緩和をしたことで、大きく変化したふろくを取り巻く環境。この規制緩和によって、紙 "以外" が目立つようになります。〈 りぼん 〉ではCD-ROMでゲームを楽しめるふろくも。〈 神風怪盗ジャンヌ 〉〈 超GALS!寿蘭 〉など、20代の乙女心の源流はここに。


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2010年代には文房具や美容グッズ、マフラー、リュックサック……、と、単一販売していてもおかしくないアイテムばかり。それでも一貫しているのは、ふろくを作る軸があくまで「少女たちがちょっと背伸びできる憧れのアイテム」であること。その中でも、特に昨年話題になった「まんが家デビューセット」は、ふろくでついてくる画材を使って、描いたマンガをそのまま投稿までできるという新人発掘を兼ねた変わり種!


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ふろくファンル〜ム に寄せられた感謝の声


会場内には来場者の寄せ書きコーナー!年代も国籍もバラバラの "乙女" たちからの声が数多く寄せられています。「なつかしすぎて泣きそう」「中学生の頃仲の良かった男子と半分ずつおこづかいを出し合って買って読んでいた」「見たら思い出すふろくばかりでテンション上がる」「姫ちゃんのりぼんレターセット入れ、今も現役です」「幸せ感いっぱいの企画でした」などなど……その言葉多くは乙女心を教えてくれた〈 りぼん 〉への感謝の言葉ばかり。中には母娘で熱狂的なファンというツワモノも。

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京都国際マンガミュージアム

さいごに関東圏内の "乙女" たちへ朗報を。東京スカイツリーでは〈 250万乙女のときめき回廊 at TOKYO SKYTREE(2017年1月9日〜3月31日)〉の開催が決定しました。忘れられない名シーンとともにスカイツリーの回廊を歩けば、胸キュンと共にあの頃にタイムスリップできるはず。2017年もキュンとさせていきましょう!

京都国際マンガミュージアム

〈 LOVE♡りぼん♡FUROKU 〉展


会期 2016年12月8日(木)〜2017年2月5日(日)
休館日 毎週水曜日、12/28~1/4 会場 2階 ギャラリー1・2・3
料金 無料(※ミュージアムへの入場料は別途必要)
主催 京都国際マンガミュージアム、京都精華大学国際マンガ研究センター
協力 集英社
公式サイト


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・高須賀由枝(〈 グッドモーニング・コール 〉作者)トークイベント&サイン会
2017年1月22日(日)14:00 〜 16:00(サイン会 16:30〜)


撮影協力:京都国際マンガミュージアム / ※作者敬称略
Text. Midori Tokioka (@mdrtkk)



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