“父が逝った日の空は、綺麗すぎて怖いくらいだった。” 蜷川実花写真展『うつくしい日々』が原美術館で期間限定開催中《5月19日まで》

極彩色をはじめとした強烈な印象を残し、映画監督としても活躍、国内外に多くの影響を放ち続け、そして “世界のニナガワ” こと舞台人・蜷川幸雄を父にもつ写真家・蜷川実花。蜷川幸雄氏の一周忌にあたる今の時期、父の最期の期間に撮影された写真60点の展示会が、原美術館でわずか10日間の期間限定開催中です。

蜷川実花 うつくしい日々 原美術館 蜷川幸雄 写真展

とことん世界を肯定した視点で切り取られている作品たち


『さくらん』『ヘルタースケルター』に代表されるような強烈で鮮やかな個性を放つ蜷川実花さんの作品たち。しかしながら、まず今回は、この作品の色は一瞬忘れてくださいと言うべきかもしれません。たしかにこれまでも『noir』『PLANT A TREE』などにみられる作家性の強い作品もありましたが、この写真展で並ぶのは、それらとも異なった色をもつ写真たちなのです。

本当に大切な人や自身の死と向き合うときの感受性でしか見れない景色があるのだとしたら、これらはそれに当たるかもしれません。幸雄さんの視線を切り取ったようにも思われる写真たちは、蜷川実花さん自身が「どうしてこんな写真が撮れたのかわからない」という言葉に証明されるはず。そして、それらは故人を想う悲哀や、惜別の情のようなものは不思議なほど薄く、ただただ “うつくしい” の一言に尽きるのです。

蜷川実花 うつくしい日々 原美術館 蜷川幸雄 写真展

蜷川実花 うつくしい日々 原美術館 蜷川幸雄 写真展

蜷川実花 うつくしい日々 原美術館 蜷川幸雄 写真展

蜷川実花 うつくしい日々 原美術館 蜷川幸雄 写真展

蜷川実花 うつくしい日々 原美術館 蜷川幸雄 写真展

蜷川実花 うつくしい日々 原美術館 蜷川幸雄 写真展

蜷川実花 うつくしい日々 原美術館 蜷川幸雄 写真展

蜷川実花 うつくしい日々 原美術館 蜷川幸雄 写真展

蜷川実花 うつくしい日々 原美術館 蜷川幸雄 写真展

蜷川実花 うつくしい日々 原美術館 蜷川幸雄 写真展

写真の合間に添えられた短いテキストたち


写真ももちろんのこと、観る人の感受性を改めて刺激するのはもしかしたらそれらに短く添えられたテキストの数々かもしれません。2014年に最初に父が倒れたときの気持ちから最期の日まで、言葉少なながら端的に記された気持ちを踏まえ写真を観ることで、その写真がより、鮮明に観えてきてしまうはずです。

蜷川実花 うつくしい日々 原美術館

本写真展の作品が収められた最新写真集『うつくしい日々』は、5月11日よりオンラインなどでも発売中。本展示に足を運べない!という方はせめて、写真集からその空気感を感じ取ってもらえるはずです。

また、本展示作品は全て撮影可能となっており、公式ハッシュタグは《 #蜷川実花 #うつくしい日々 #原美術館 #MikaNinagawa #HaraMuseum》です。一人でふらっと行っても、後から他人の感想を覗き見れるのも、撮影可能の展覧会ならではですね。

蜷川実花 うつくしい日々 原美術館 蜷川幸雄 写真展

蜷川実花 うつくしい日々 原美術館 蜷川幸雄 写真展

蜷川実花 プロフィール(略歴)


東京生まれ。ひとつぼ展グランプリ、キヤノン写真新世紀優秀賞、コニカ写真奨励賞、木村伊兵衛写真賞、大原美術館賞(VOCA 展)など数々受賞。活動開始と同時に毎年写真集を発表し、現 在までに 100 冊以上を出版。2007 年に公開された『さくらん』では長編映画初監督も務める。 同作は国内だけでなく、第 57 回ベルリン国際映画祭及び第 31 回香港国際映画祭の正式出品特別招待作品となるなど、国内外で高い評価を得た。2008年11月に東京オペラシティアートギ ャラリーから始まり全国の美術館を巡回する大規模な回顧展「蜷川実花展 ―地上の花、天上の 色―」を開催、のべ 18 万人を動員する。2010 年、Rizzoli N.Y.から写真集を出版、世界各国で話題に。2012 年には『ヘルタースケルター』にて映画監督として第2作目を発表、新藤兼人賞 銀賞を受賞。2016 年、台湾の現代美術館(MOCA Taipei)にて大規模な個展を開催し、同館の動員記録を大きく更新した。2020 年に開催される東京オリンピック・パラリンピック競技大会 組織委員会理事に就任 。 HP | Instagram

『蜷川実花 うつくしい日々(Mika Ninagawa:The days were beautiful)』


期間:〜5月19日(金)まで
主催・会場:原美術館(Google Mapsへ飛ぶ
開館時間:11:00〜17:00(水曜は20:00まで)
入館料:一般1,100円、大高生700円、小中生500円 / 原美術館メンバーは無料

企画協力:小山登美夫ギャラリー、有限会社ラッキースター
協力:株式会社河出書房新社、株式会社東京スタデオ、富士フイルムイメージングシ ステムズ株式会社、株式会社フレームマン、町口覚、KEYS AND BRICKS、コエドブルワリー、与謝娘酒造


©mika ninagawa, Courtesy of Tomio Koyama Gallery
text. Midori Tokioka


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