「いいモノなのに、実はまだ売れていないモノ。」 〜仲町台 Euphonica〜

「めちゃくちゃカッコイイのに、売れないんですよね。」

ショップでの取材中、時たま耳にするその言葉。言わばショップにとって当シーズンの推しアイテムであるわけですが、なぜだか手に取られない…。そんな着れば分かる、接客を受ければ惚れ込むような、至高の一着をお届けするのが本企画。

今回訪れたのは、渋谷から東急田園都市線で25分。あざみ野駅を介し、ブルーラインを乗り換えては電車に揺れること10分。横浜・仲町台にお店を構えるEuphonicaの店主・井本さんのもとへ。

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同氏が推すアイテムは『WILLIAM LOCKIE』のハイゲージニット。聖地として知られるスコットランド発の老舗ファクトリーブランドだけあって、その品質は文句なし。でもまだ店頭に残ってしまっている。なぜ?

—お店に入ってからアイテムを知るのでドキドキです(笑)。さっそくですが、今回ご紹介してくれるアイテムは…?

『WILLIAM LOCKIE(ウィリアム ロッキー)』。のハイゲージニットですね。

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—FACY上でも拝見しました。お客さんは手に取るけど試着までいかないんですか?

いきます。そして試着した人は大体「いいね」って反応してくれるんです。でもそのあと他の候補に流れてしまうんです...(笑)。

—Euphonicaさんはニットの品揃えも豊富ですからね。

色物が結構多いので、対立候補がやっぱり多いんですよね。

—その中でも、オレンジに対しての反応はどうなんでしょう?

手に取って試着される方もいらっしゃいますが、その前でパスする方が多いですね。微妙にトレンドカラーにならないのもいいですし、オレンジだから春にも秋にも合うので、この時期にはぴったりなんですけどね。

—FACY上ではたしか「おそろしく肌触りの良いニットです。」とオススメされてましたよね。

文字で説明するより、着てもらった方が早いんですけどね。

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WILLIAM LOCKIE - スーパーファインメリノクルーネックニット


アイテム説明によると「スーパー160'sという極細繊維を用いて30ゲージに編み立てた素材そのものの色気のある艶、上品な発色、体を通した瞬間に驚愕するほどの伸びやかな着心地はこれ以上望むべくもないものと言えます」とのこと。


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Euphonica 店主・井本さん
持ち前のオタク気質の甲斐あって、同店を立ち上げて3年。2シーズン前に展開した同モデルのパープルを着用して撮影に臨む井本さん。「紫は意外にも合わせやすい」という持論をFACYでも展開する。

—ざっと推しポイントは?

手触りと着心地、それに尽きますね。FACYさんで着て、レビューを書いてほしいぐらいです。何度も言っちゃいますけど、着心地はもう圧倒的です。ウールのニットで柔らかいというジャンルだと「これ以上はないんじゃない?」という感じですね。とにかく、触ってみてください。

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(「すみません、失礼します...」ということで、その肌触りをチェック。)


—うわっ、柔らかい。肌着として着ても違和感なさそうですね。

これでウール100%なんですよ。ロロピアーナの糸を使っています。

—なんかカシミヤ入っているんじゃない?と思うぐらい、かなり肌触りがいいですね。それでいて軽く、リブのテンションもいい

もう本当にそこですね。自信満々で提案してるんです(笑)。

—オレンジの発色もきれいですよね。

これは糸台帳からオーダーさせてもらえるので、たぶんオレンジ色を作ったのはうちだけじゃないかと思います。

—ショップから色を指定できるんですね。

そうなんです。台帳に何十種類ものカラーがあります。だから別注とはいかずとも、オレンジで作るところはそうそうないだろうと。

—なんで、今年はオレンジに挑戦しようと?

おいしそうだなと思って(笑)。色名が特になかったので、アプリコットという名前で出してます。今年はアプリコットとレーズンと命名して店頭に並べました。

—今年はベーシックカラーを避けて、チャレンジしたんですね。

でも敢えて、ここで紺とかにいってもいいかなって気持ちもなくはないですね。ちなみにグレーとかは昨年やったので、今年はやらなくていいかなって。

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—ウィリアムロッキー自体は歴史が長いんですか?

1874年創業の100年以上続く老舗工場ブランドです。ウィリアムロッキーというデザイナーがいるわけではありません(笑)。

—てっきりそうなのかと(笑)。それだけ長いと、これまでも様々なブランドのものを請負ってきたのでは?

公表してないですけど、らしいですよ。ロロピアーナにもラベル付けさせてもらえてないみたいですけど。でも、そんなこと関係なく、気持ちいいだけでいいじゃないですか。どこの生地屋とか関係ないですよ。

—ブランドに固執せず、身に纏う衣服として着る。「ザ・服」って感じですね。

本当にそうです。無地のウールニットだってユニクロ行けば、1,900円で買えますからね。10倍のプライスで違いを身体で感じてくれれば幸いです。

—コーディネートするなら、どんな感じがいいですか?

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(2年ほどのお付き合いになりますが、メガネ外した姿は意外に新鮮。)


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(「これ合わせたら…ちょっと絵具っぽいかな。」)


—途端に春がやってきましたね。今日、井本さんが着ているシャツを合わせたスタイル以外にオススメのコーディネートはありますか?

もちろん、ジャケパンスタイルとの相性も良いですけど、そんな綺麗に着なくてもロンT感覚で着ていただければ良いと思います。例えば、Tシャツの上に着て、ボロボロのジーンズと合わせたり。

—それでも綺麗にまとまりそうですね。ちなみにお値段はいくらですか?

ニッパチ(28,000円+tax)です。

—このお値段でこの着心地を得れるんだったら、安いですね。

割安ですよね。あのジョンスメドレーより安いですからね。ジョンスメもめちゃくちゃいいニットですけど、それより安くて、この着心地だったら何も言うことはないですね。

—ただただ「まずは着てみてください。」に尽きるところがありますね。

着れば、身体が忘れようにも忘れさせません。




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ライター体験後記

ヤクやカシミヤといった、いわゆる上質な素材を使ったニットではおそらくこの価格では落ち着かなかったのは確か。ウールを使い、その上質な素材たちに拮抗する肌触り、着心地、保温性を手に入れられるとなったら、むしろ割安。

ニットはこれからの時期、息長らく使えるアイテムです。それもオレンジとなったら、季節との相性も...。百聞は一見に如かず、まずは店舗へ足を運び、着心地をその肌身で体感すべしです。

また、このニットのみならず、お店にはまだまだ眠れる逸品たちが揃っています。下記ボタンからアイテムの購入もできるため、ぜひ。

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ラグジュアリーとは異なる静謐な上質と、数年程度では旧びることのない永続性を提案する仲町台の洋品店。メンズ、レディースに加え、若干の子供服、デザイン雑貨等を取り扱い、街に根付く洋品店としてどこか懐かしさを感じさせる一面も垣間見れる。取扱いブランドはEEL、niuhans、CURLY、HAVERSACKなど、コンセプトに則したブランドを展開。その審美眼からなされるセレクトは著名なブランドだけでなく、ファクトリーや鹿児島といった知名度がいまだ高くないブランドにまで行き届く。



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