シャネル,サンローランの貴重なドレスとインテリアの素敵な関係 『モードとインテリアの20世紀』

CULTURE 2017.01.12
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9月17日(土)より汐留のパナソニック汐留ミュージアムで開催中の「モードとインテリアの20世紀展。パナソニック社の社業に親和性のあるとされる「建築・住まい」「工芸・デザイン」の切り口でこれまで企画展をしてきたこの美術館にとって「ファッション」を取り扱うことは初めてのことだそう。ファッションデザイナー、森英恵の故郷・島根県立石見美術館所蔵の貴重なファッションを多数取り揃えた展覧会は小規模ながら非常に見応え十分です。特に今回は2つの点に注目して展覧会を見ていきましょう!



モードとインテリアの20世紀展 パナソニック汐留ミュージアム




時代毎に特徴のあるインテリアとファッションの変遷


19世紀の「ベルエポック」の名残から戦後の「ミッドセンチュリー」と言われる1900年代〜1960年代のハイファッションとインテリアがまとめられている本展。章立ては年代毎に分かれており、それぞれの象徴的なインテリアとともに当時を彩った実物のハイファッションを鑑賞することができます。ポイントは写真を見てお分かりの通り、各年代のドレスたちの後ろの巨大パネル。

激動の時代とされる20世紀において、ファッションの大きなキーワードとされているのが「簡素化」という言葉です。19世紀までコルセットできつく締め上げていた身体を解放し、華美な装飾が洗練されていったという傾向が今日に至ります。映画『タイタニック』のヒロイン、ローズを想像してもらうとイメージしやすいでしょうか。

モードとインテリアの20世紀展 パナソニック汐留ミュージアム


モードとインテリアの20世紀展 パナソニック汐留ミュージアム


モードとインテリアの20世紀展 パナソニック汐留ミュージアム


なかでも、1960年代の章で飾られていた下の写真は、かつて日比谷にあったエール・フランス航空の東京営業所のイラスト画。シャルロット・ペリアンというフランス人建築家による内装デザインです。この絵で描かれているイームズチェアは美術館内にもあるので、鑑賞中の一休みに座っていただけます。ぜひ探してみてくださいね。


モードとインテリアの20世紀展 パナソニック汐留ミュージアム




島根県立石見美術館所蔵の100点を超える貴重なファッションコレクションの数々


森鴎外ゆかりの作品を重点的に所蔵している島根県立石見美術館ですが、森英恵氏の故郷ということもあり、ドレスなどの服飾資料をはじめファッション雑誌やファッション写真など所蔵品のバラエティは多岐に渡ります。それらが東京に来ているのは非常に貴重な機会!年代物のドレスの裾や襟ぐりなどのディテール、360度見れるからこそ実際にその細やかさを間近で見ることができます。百聞は一見に如かずと書くことが執筆者にとって怠慢だとしても、これらファッションの数々は実際に目にしていただくことには始まりません。せめてお写真だけでもお伝えせんとこちらに掲載していきたいと思います。

下の写真は、戦後の1940年代後半〜1950年代に発表されたクリスチャン・ディオールやバレンシアガのオートクチュール。裾や襟ぐりの繊細さはもちろん、布を贅沢に使ったデザインはまるで戦後の開放感を表現しているようにも感じられ、ため息ものです。

モードとインテリアの20世紀展 パナソニック汐留ミュージアム

モードとインテリアの20世紀展 パナソニック汐留ミュージアム

モードとインテリアの20世紀展 パナソニック汐留ミュージアム


創刊まもない雑誌『ヴォーグ』も、クリスチャン・ディオールが1947年春夏コレクションにて発表した「ニュー・ルック」の特徴を色濃く反映しています。


モードとインテリアの20世紀展 パナソニック汐留ミュージアム


モードとインテリアの20世紀展 パナソニック汐留ミュージアム


もちろん本展覧会のラストの部屋には森英恵氏の名を世界に轟かせた有名なドレスも展示されています。戦後、敗戦国であるが故に日本商品が米国デパートなどで蔑まれているという惨状を知った彼女らしい、ジャポニズム溢れる鮮やかな色彩には目を奪われてしまいます。


モードとインテリアの20世紀展 パナソニック汐留ミュージアム


今回、第2章の20-30年代の部屋のみ、特別に撮影可能となっています。1920年代といえば『華麗なるギャッツビー』の時代。アールデコに代表されるように豪華絢爛な時代、女性の内面美を表現したシャネルや、老舗メゾンのランバンなど、当時の衣装が贅沢に展示されている部屋となっていますので、ぜひ写真に収めてみてはいかがでしょう。


今やすっかり「ライフスタイル」の言葉が浸透し、”着ること” を生活とリンクさせることが当たり前になりましたが、こうして100年に渡る変遷を辿るといつの時代も社会情勢にトレンドは大きく影響を受けてきたという一貫性が見えてくるかもしれません。だからこそ、ファッションの変遷を見つめること、そして現代における「何」がトレンドに影響しているのか?とアンテナを張り続けることが、今後のファッションの在り方を見据える手がかりになるかもしれません。




「モードとインテリアの20世紀 ―ポワレからシャネル、サンローランまで―」

会 期 : 2016年9月17日(土)~11月23日(水・祝)
休館日 : 毎週水曜日  ※ただし11月23日は開館
主 催 : パナソニック 汐留ミュージアム、毎日新聞社
特別協力 : 島根県立石見美術館
後 援 : フランス大使館/アンスティチュ・フランセ日本、港区教育委員会
協力 : TOKYO MX
HP

 

Text. Midori Tokioka

Text&Edit : midori

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